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こじ破り(こじやぶり)

バールを用いてドア枠と扉の隙間からデッドボルトを切断したり押し込んだりして不正に侵入する手口で、こじ開けとも呼ばれます。こじ破りの被害に遭った玄関扉は、修理が完了するまで施錠機能を失ってしまいます。金品を盗まれる被害だけでなく、玄関扉の防犯性能を一定期間低下させる厄介な侵入手口と言えます。警察庁によると、令和3年の住宅での空き巣認知件数のうち、ピッキングやサムターン回しは32件です。一方、ドア錠破りに分類されるこじ破りの発生件数は、ピッキングやサムターン回しの6倍以上の196件となっています。一戸建てやマンションなど住宅のタイプに関わらず、196件のこじ破りのうち101件が玄関扉で発生しています。玄関扉からの空き巣を防ぐには、ピッキングやサムターン回し対策だけでなく、こじ破り対策にも注意が必要です。
 
てこの原理を悪用した手法のこじ破りは、ピッキングやサムターン回しのような技術や訓練を必要としません。てこの原理とは、固い棒状の部材を使い、わずかな力で大きなものや重いものを動かす方法で、あらゆる工具や機械に活用されている仕組みです。バールなどの頑丈な工具で力を加えられると、スチール製の玄関扉であっても慣れれば短時間で変形させることが可能です。こじ破りが発生する背景には、日本の玄関扉の構造も関係しています。玄関で靴を脱ぐ習慣を持つ日本の家庭では、扉が邪魔にならないよう、室内から見て外側に開く外開き方式の玄関扉が一般的です。しかし外開きの玄関は外側から見た際にデッドボルトが見えやすい構造のため、こじ破りがしやすいと言えます。
 
デッドボルト周辺に危害を加えるこじ破りへは、デッドボルトを室外から見えないようにする方法が有効です。外からデッドボルトを隠すには、鎌式デッドボルトを採用した錠を使う方法があります。デッドボルトは一般的に四角い形状をしていますが、鎌式デッドボルトは四角に鎌状の突起がプラスされています。扉が施錠されると鎌部分がドア枠内に入り完全に隠れるため、狙いを定めたこじ破りが難しくなります。例えば、LIXILのリフォーム玄関ドア「リシェント」は、扉の3か所に鎌式デッドボルトを採用しています。玄関をリフォームする際は、こうした鎌式デッドボルトを採用した扉に変更するのもこじ破り対策のひとつです。デッドボルトを外から隠すには、面付けタイプの補助錠追加も有効です。一般的に玄関で使われるメインの錠は、扉の内部に錠ケース本体が埋め込まれたタイプです。扉の内部に錠ケース本体が埋め込まれている場合、デッドボルトが扉の側面から飛び出します。一方、面付けタイプの補助錠は錠ケース本体が扉の室内側に付くため、デッドボルトがドア枠に隠れ外から見えません。メインの玄関錠がこじ破りの被害に遭っても、デッドボルトが隠れる補助錠をプラスすることで被害の拡大を抑えられます。
 
玄関扉へのこじ破り防止のため錠前の交換や追加を検討する際は、耐こじ破り性能のあるシリンダー錠を選ぶと効果的です。特殊解錠用具の所持の禁止等に関する法律に基づき、平成16年4月から、製造業者や輸入業者は指定建物錠に防犯性能を表示する義務があります。指定建物錠は、出入り口の施錠を目的に使われる錠のうち、シリンダー錠やシリンダー、サムターンといった高い防犯性能が必要とされる錠がそれにあたります。シリンダー錠に対する項目には、耐こじ破り性能を含む6項目があり、試験結果によって各防犯性能の表記が決定します。耐こじ破り性能の場合、所定のこじ破り試験やデッドボルトへの負荷を検査します。抵抗時間が5分以上だと、こじ破り耐性があるシリンダー錠と定められます。こじ破りへの抵抗時間の基準は、(財)都市防犯研究センターの、空き巣の7割が5分以上で侵入をあきらめるというデータにもとづいています。
 
こじ破りは、玄関扉やデッドボルトへの直接的な攻撃のため、防犯性能の高い錠に加え玄関扉自体の強度を高めると安心です。デッドボルト付近の扉側面に取り付ける頑丈なガードプレートは、こじ破り対策に有効な防犯金具です。ガードプレートは、デッドボルトへのこじ破りを防ぐ以外にも、施錠状態を隠し防犯意識の高さをアピールする効果もあります。ガードプレートには、一般的なL型と、L型よりさらに強度の高いT型タイプが存在します。設置方法は、扉側面のプレートにある既存ネジを利用する方法と、扉の側面に直接穴を開けて固定する方法があります。ガードプレートは、ホームセンターで購入できDIYでの取り付けが可能なため、比較的手軽なこじ破り対策になります。玄関扉の側面に直接ネジで取り付けるガードプレートの場合、穴開け工事が必要です。賃貸住宅の場合は、原状回復義務があるため、管理会社や大家さんへの許可をとってから、こじ破り対策をする必要があります。分譲住宅の場合も、専有部と共用部の区分が存在するため、規約の確認や管理組合に相談してから設置してください。ガードプレートの取り付けを失敗すると扉の開閉に支障が出てしまうため、不安な場合はプロへ依頼すると、スムーズにこじ破り対策を完了できます。

こじ破り(こじやぶり)
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