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キーウェイ(きーうぇい)

キーウェイとはシリンダーの内側の筒に備えられた、鍵をさす穴の部分を言います。キーウェイに鍵を差し込むと、鍵の鍵山や凸凹した穴に応じて、シリンダー内の障害物が動きます。障害物が所定の動きをすると内筒が回り、解錠される仕組みです。キーウェイの幅は鍵の分厚さに合わせられており、幅が狭いと鍵の厚みは薄くなるため、鍵自体の強度は減ります。逆に反対に幅が広いと、鍵自体は分厚くなり強度が増すと言えます。直径は、持ち手に最も近い鍵の高さに合わせられています。キーウェイのギザギザした形は、鍵の長い部分に施された溝のデザインに対応しています。幅や直径、ギザギザの形状は、対応するメーカーや型番に適合するように作られています。対応する鍵を差し込むと、しっかりと奥まで入るため安定した動作で鍵を回すことができます。
 
玄関扉の防犯のため、対応していない鍵はキーウェイに差し込むことができません。そのため、錠前のタイプや製品ごとにキーウェイの形状は微妙に異なります。シリンダー錠は構造に応じていくつかの種類にわかれますが、種類ごとにキーウェイの形状が異なります。例えば、代表的なシリンダー錠の種類には、「ディスクシリンダー錠」「ロータリーディスクタンブラー錠」「ピンシリンダー錠」「ディンプルキーシリンダー錠」があげられます。ディスクシリンダー錠のキーウェイは一般的に縦向きで、ひらがなの「く」または「く」を反転させた形をしています。ロータリーディスクタンブラー錠は、横向きでアルファベットの「U」を逆さまにしたような形状をしています。ピンシリンダー錠のキーウェイがギザギザとした形なのに対して、ディンプルキーシリンダー錠は一般的にギザギザのないシンプルな四角形です。
 
形状の複雑さは、防犯性能に影響を及ぼします。キーウェイの形状によってピッキングの難易度が変わるためです。形が複雑で幅が狭いほど、ピッキングの難易度は上がります。ピッキングでは、2つの工具を差し込む必要があるためです。ピッキングは、ピックやテンションツールと呼ばれる細長い工具を使います。工具を差し込む入り口となるのはキーウェイのため、幅が広いと工具を入れやすくなります。しかし、幅が狭いとピックとテンションツールのどちらかしか入らない可能性があります。ピッキングの難易度には幅だけでなくキーウェイの形も関係します。上下や左右に真っ直ぐ動かせる距離が短いと、工具を動かす範囲が限られるためピッキングが困難です。ディンプルキーシリンダー錠は、内部構造の複雑さにより一般的にピッキングが困難とされます。しかし、シンプルな長方形のキーウェイであるため、ピンシリンダー錠などと比較すると工具を差し込みやすいと言えます。ピッキング耐性は、シリンダーの性能に大きく由来します。そのため、キーウェイの形状のみで一概にピッキングのリスクがあるとは言えません。製品によっては、キーウェイの形を複雑にしたディンプルキーシリンダー錠も存在します。防犯強化を目的に錠前を選ぶ際は、キーウェイの形状だけでなくシリンダーの耐ピッキング性能をチェックすることが大切です。状況に応じて補助錠の追加や、キーウェイ自体の存在しないテンキーロックや生体認証タイプの錠前を検討すると効果的です。またキーウェイの形状を見ると、大まかに錠前の種類やメーカーの予測が可能となっています。形状から防犯性能の高いシリンダーの種類であると判断できれば、ピッキングを諦めさせることができます。キーウェイでピッキング行為自体を防ぐことはできませんが、場合によっては抑止力になると言えます。
 
セキュリティ面以外にも、キーウェイの形状は施解錠時の操作性に影響を与えます。例えば、ディンプルキーを用いた扉の場合、リバーシブルで使用できるキーウェイが存在します。ディンプルキーの場合、ギザギザした鍵山ではなく、クレーターのような凸凹した穴によってロックを解除し施解錠します。そのためディンプルキーシリンダー錠のキーウェイは、どちらの向きでも差し込めるようギザギザのないシンプルな形になっています。迷うことなく施錠や解錠ができ、利便性が高いと言えます。また縦向きのキーウェイであれば自然な手の角度を維持できるため、鍵の差し込みが容易に行えます。そのほか、暗闇でも見つけやすい蓄光リングを周囲に備えたキーウェイが存在します。
 
複雑な形状の分、キーウェイはメンテナンスが必要な部分です。ごみやホコリ、砂などが入るとシリンダーに影響し施解錠のトラブルを招くためです。キーウェイから異物が入りシリンダー内にたまると鍵が差さらない、抜けないといったトラブルが起こり得ます。身近な工具で取り除いたり掃除機で吸い込んだりしても改善されない場合は、シリンダー交換や洗浄を業者に依頼する必要があります。メンテナンスの頻度を抑える方法としては、内部にシャッターを備えたシリンダーを使用する方法があります。活用すればキーウェイから入り込んだ異物が、シリンダーのなかへ侵入するのを防げます。

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