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吊り戸(つりと)

「上吊り引き戸」のことを指す吊り戸は、下側にレールがなく上部レールで戸を支えて左右にスライドするタイプの引き戸です。床にレールを設けないので床面がフラットになることから、ここ数年で普及が増加しているお掃除ロボットや段差による高齢者家族の転倒予防にも優しいバリアフリーな自宅を実現するため、新築やリフォームを検討している家庭から室内扉に吊り戸を採用する案件も増えています。
 
扉の向こう側で人や物にぶつかる危険性がほとんどなく開閉スペースを広くとる必要がない吊り戸は、多くの方が利用する施設にも取り入れられています。開き扉のようなデッドスペースが少ないため車椅子やベビーカーの方でも出入りがしやすく、間口も広く取れるので開閉動作がスムーズに行えるのは吊り戸の大きな特徴です。またより快適で安全に吊り戸を利用してもらうために、握力が低下してきた高齢者の方でも掴みやすいにぎりバーを採用することも多く、開き扉のように誤って転倒してしまわないよう配慮を施す場面もあります。最近ではスライドの開閉スピードが緩やかに調整されたソフトクローズといった吊り戸も多く、開閉時の音の大きさや指を挟んで怪我をするリスクなども軽減します。通常の引き戸や開き扉に比べると吊り戸の断熱性や気密性は若干劣りますが、床にレールがある引き戸のようにレール上へゴミが溜まることがなく通気性も良いので、湿気のこもりやすい場所や出入りの頻度が高い場所では多くのメリットがあります。室内に採光をしたり風を取り込んだりする場面でも、開き扉のように風で勢いよく閉まることはありません。ストッパーを使うことなく状況に応じて、吊り戸の開閉具合を調整できるので室内の空調管理にも便利です。
 
和室文化のある日本では襖や障子といった引き戸に昔から馴染みがあり、その使い勝手の良さから引き戸にもさまざまな種類があります。一般的な部屋の出入り口に設置される片引き戸や2枚の戸が重なり左右のスライドが可能な引き違い戸は、引き戸のなかでも目にする機会が多くあります。近年では雨戸によく見られる引き込み戸が注目を集めており、壁の内部に戸を収納する戸袋があるため見た目をすっきりさせるだけでなく、家具にも干渉することなくインテリアを楽しめる特徴があります。いずれも吊り戸として設置が可能なので、限られたスペースを活かせる扉として注目を集めています。空間の使い方が工夫できる吊り戸は敷居がないため、広く大きなひとつの部屋に見せたり仕切られたふたつの部屋にしたりと、状況に応じて使い分けができることも魅力のひとつです。
 
また開き扉のあった箇所を引き戸にリフォームする際、通常はドア横の壁を引き戸用に解体した上で戸枠を取り付ける工事が必要ですが、アウトセット吊り戸であれば専用の金具を使うことで、壁を解体することなく吊り戸式の引き戸に変えられます。同じ吊り戸でも戸枠内部の上側にレールを取り付ける上吊り引き戸とは違い、アウトセット吊り戸は壁の外側上部にレールを取り付けるため、既に出入口のスペースがあるリフォームにも適しています。日々、使用している中で吊り戸がスムーズに開閉できなかったり吊り戸同士が干渉したりと、不具合が生じる場合は個人でも手回しドライバーを使用した対応が可能です。不具合の原因をしっかりとチェックした上で、吊り戸上部や下部の隙間が開いて扉が傾いている場合は、レールに付属しているランナーの上下調整ねじを右回しで上に、左回しで下へと少しずつ様子を見ながら調整を進めます。1度、下方向に調整をしたものを再び上に引き上げる際は、吊り戸の重さでねじが回しづらくなるため複数人で作業を行う必要があります。このとき電動ドライバーを使用してしまうと調整がうまくいかず、吊り戸が外れてしまう危険性もあるので必ず手回しドライバーで調整を行うことが大切です。
 
吊り戸が戸枠に当たり異音が出ている場合や引き違い戸のように2枚の吊り戸同士が干渉する場合は、上下調整のときと同様に左右調整ねじを回して調整を行います。干渉している方向を確認した上で右回しに締めると左側へ傾き、左回しへ締めると右側へ傾くので、少しずつねじを回しながら吊り戸の開閉具合を確認します。ねじ調整を行う際は事前にマジックでねじ頭へ印を付けておくと、吊り戸をどちらの方向に調整したのか確認できるポイントにもなります。鎌錠の付いた吊り戸に不具合が起こる場合は、扉の上下左右のバランスを確認したあとで鎌錠ストライクの位置調整を行います。鎌錠ストライク部分の前後調整ねじを右回しで奥に押し下げ、左回しで手前に引き出されるので鍵の故障に繋がる前に対応を行うことが重要です。調整を行っても吊り戸や鎌錠の不具合が改善されないときには、戸車や鍵自体に問題が生じているケースもあるため作業を中断し、症状が悪化する前に専門業者へ点検修理の依頼が必要です。

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