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扉厚(とびらあつ)

扉厚とは、シリンダーやサムターン、ハンドルが付いているドア本体の厚みのことで、「DT」と略して表記されることもあります。扉厚の計測に適した場所は、刻印プレートやかんぬきがある「戸先」側、蝶番の付いている「吊元」側、ドアの上側面、ドアの底面の4箇所です。計測する際には、メジャーやスケールなど目盛りのついた道具を使用します。基本となる計測方法は、扉を開けて戸先側の側面の厚みを測ります。ドア側面と垂直になるようにメジャーを直接あて、目盛りをしっかりと合わせて計測するのがポイントです。住宅のドアなどで戸先側が凸凹しているタイプは、戸先側では正確な扉厚を測れないので気をつけてください。ドアと枠の隙間をなくすための煙返しやドアの装飾が戸先側にあるタイプが該当します。その場合には、蝶番のある吊元側にメジャーをあてるか、ドアの上部か下部にメジャーを入れると正確な数値を測れます。扉厚の計測が実際に必要になる場面は、錠前交換や後付けの鍵を設置するときが大半です。購入したシリンダーが適合しないなどのトラブルを防ぐためには、正しい方法で正確な扉厚を図ることが必要です。
 
測り方にはさまざまなバリエーションがあり、ドアに取り付けてある錠前の種類やドアの形状によって計測方法が変わります。ドアの厚みは、シリンダー、サムターン、ハンドルの取り付いた部分を指し、それ以外の部分は除外するのが扉厚の計測方法です。通常のドアや室内のツーロックドアの場合には、ドアの戸先側にそのままメジャーをあてて扉厚を計測します。戸先側に装飾などの凸凹がなく、扉厚が測りやすいタイプです。マンションやアパートの玄関ドアなどで多い、L型のガードプレートが付いた錠前の場合は、プレート部分の厚さを除外した数値が扉厚になります。扉に煙返しと呼ばれるつば状のものが付いていることが多いのが、アルミ玄関ドアや勝手口などのドアです。煙返しは、錠前のかんぬき部分を見えないようにして、防犯性と気密性を高める効果があります。このような煙返しの付いた錠前の場合には、戸先側では純粋な扉厚をうまく測れません。吊元側には何も付いていないことが多いため、正確な厚みを測るには吊元側で計測します。ドアの錠前には、エスカッションと呼ばれる鍵周りの化粧板がついているものがあります。シリンダー周囲やレバーハンドル周囲を覆う金属板で、多くのドアに見られる形態です。エスカッションは、形状やデザインなどによって、飾り座、長座、丸座などの種類があります。シリンダーにエスカッションがある錠前の場合は、エスカッションの厚みを除外して扉厚を計測します。ビルやマンションでよく見られるノブのなかにシリンダーがある錠前や、室内側に箱錠がある場合も、ノブの厚みや箱錠の厚みを除いた部分が扉厚の数値です。
 
扉厚を測る際に注意が必要なタイプのドアがあります。そのひとつがエスカッション付きの特殊なタイプの錠前が付いているドアです。錠前は、シリンダーが本体に固定されていて、エスカッションとシリンダーを囲むリング部分が一緒に外れる特殊な形態をしています。扉厚は、純粋なドアの厚みとシリンダーの飛び出し部分の2つを合計した数値になります。框ドアも扉厚を測る際に注意が必要です。框ドアは主に勝手口に多く使用され、框にガラスや鋼製またはアルミニウム合金製パネルなどをはめ込んだ形態をしています。框ドアや段差をつけた面落ちのドアなどは、枠の部分とノブの取りつき部分の厚みが違うので、いったんノブを外して穴のなかを測るのが適切な方法です。長座のエスカッションが付いている場合は、エスカッションの厚みを加えて計測します。通常のドアの錠前は、錠ケースが扉の厚みの中心にありますが、中心からずれているタイプのドアもあります。扉厚が50~60mm以上の断熱扉など扉の厚いものに多い形態です。錠ケースが中心からずれていることを偏芯といい、このようなドアは偏芯扉と呼ばれています。計測方法は、純粋な扉厚のほかに錠ケースの中心からシリンダー側までの扉厚と、錠ケースの中心からサムターン側までの扉厚と2通りの厚みの計測が必要です。
 
アルミ玄関ドアでは、偏芯していていて、さらに召し合わせが付いた形態もよく見られます。このようなドアは、召し合わせ部分があるため、錠ケースの中心からシリンダー側の扉厚の計測が困難です。この場合は、純粋な扉厚の数値からサムターン側の扉厚の数値を引くと、シリンダー側の扉厚を算出できます。それが難しい場合の計測方法は、シリンダーをはずした状態でケースの深さを測ります。竹串などを差し込んで、扉表面に印をつけてから寸法を測ると、狂いを少なく測れます。ドアの錠前は、扉厚1mmの差で適合シリンダーが変わる場合があるので、錠前交換や補助錠を取り付ける際には、正確な扉厚の計測が必要です。
 

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