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真皮認証(しんぴにんしょう)

真皮認証は、指紋認証の一種として分類されます。指紋認証のなかでも最も認証精度が高い認証システムのひとつが真皮認証です。指紋認証は生体認証のひとつであり、個々に違う身体的特徴をあらかじめ登録して使用する認証方法です。指紋認証は、セキュリティ性と利便性が高く、生体認証システムのなかでも低価格で導入しやすいため幅広いシーンで利用され、身近な仕組みとなっています。その指紋認証よりも更に高いセキュリティ性、精度を兼ね備えたのが真皮認証です。
 
人間の皮膚は、表皮、真皮、皮下脂肪の3つの層から構築されています。1番上の目に見えているところが表皮です。表皮には目に見える指紋と呼ばれる線があり、真皮にもまた同様の指紋パターンがあることがわかっています。従来の指紋認証で利用するのは、表皮に見える線の凹凸です。この表皮の凹凸を読み取り、あらかじめ登録していた指紋情報を基に本人確認を行いますが、指先の状態によっては正確に読み取れないこともあります。それを解決できるのが真皮認証です。たとえば指紋認証では、ケガをしていたり、指先が濡れていたり、汚れていたり、季節によっては肌が乾燥していたり、このような状態では表面の凹凸の情報が正しく読み取れない可能性があります。真皮認証では、表面に見える指紋の更に深層の情報を読み取るため、表皮の状態に左右されず本人確認が可能です。真皮認証であれば、指が濡れていても、汚れていても、乾燥していても、表面の指紋が薄くなっていても、正確に読み取ることができるのです。
 
ただし、真皮に到達するような深い傷を負っている場合は、真皮認証が正しく実行されない場合があります。この場合、真皮情報の再登録が必要です。浅い傷であれば、表皮が損傷するだけであり、指紋は真皮の情報を基に元通りに再生されます。そのため、真皮認証に必要な真皮情報を再登録する必要はありません。しかし真皮まで到達したケガの場合、真皮が再生することはありません。そういった場合でも、真皮認証に必要な真皮情報を再登録することで、その傷も含め唯一無二のなりすまし困難な個人情報となります。真皮認証のメリットとして、1度真皮情報を登録しておけば長期的に利用できることがあげられます。指紋も真皮情報も、加齢に伴う変化はありますが、大ケガなどしない限り生涯形が変わることはありません。そのため、1度登録してしまえば、長期的に利用できます。真皮認証は自分の身体が鍵となるので、物理的な鍵やICカードを持ち歩く必要もなく、紛失や盗難のリスクがなくなります。従来の物理的な鍵やICカードは、紛失してしまうと鍵の交換が必要になったり、警察に紛失届を提出したり、対応にお金も時間もかかります。しかし、真皮認証の場合には、データを削除したり登録したりするだけで利用可能なので手間もなく、紛失対策を講じる必要もありません。暗証番号やパスワードを覚えておく必要もなく、長いパスワードを入力する手間がないのも利点です。番号やパスワードの漏洩によるなりすましの危険もありません。
 
真皮認証は従来の指紋認証に比べて、更に高い防犯性があります。指紋や真皮の形状は個人によって異なるため、偽造も難しく、なりすまし防止の効果は高いです。しかし従来の指紋認証の場合、表面の指紋情報さえあれば本人確認ができてしまうため、指紋を盗まれるリスクはあります。
指紋は、実際に指先で触れた物体に指紋の跡が残っていた場合、それを写し取ることが可能です。その写し取った指紋を基に、木工用接着剤や、シリコンなどの素材を使い、偽の指紋を作り上げることもできてしまいます。その点真皮認証は、表面の指紋より更に深層の情報を利用するため、簡単に盗まれるリスクはありません。そのため、真皮認証のほうが従来の指紋認証よりセキュリティ性が高いといえます。ただし、寝ている間などに他者が真皮認証に登録してあった指を使って認証を実行した場合、自分は意図していなくても本人と特定されロックは解除されてしまいます。そのため、防犯性を更に高めたい場合には、真皮認証だけでなくほかの認証システムを併せて利用することが必要です。真皮認証を含めた生体認証システムの課題として、加齢やケガなどの身体的変化への柔軟な対応が難しいことがあげられます。しかし、真皮認証は情報の削除、再登録が可能なため、その都度対応すれば問題はありません。注意しなければならないのは、停電などの緊急事態です。真皮認証は電子錠であるため、停電時は機能しなくなります。使用する際は、無停電電源装置の設置や、停電時は自動でロックを解除する設定にするなど、あらかじめ対策しておく必要があります。
 
指紋認証は、ほかの生体認証システムに比べ低価格で導入しやすいため、銀行やスマートフォン、更には一般家庭の玄関など、幅広いシーンでの使用が広がっています。更に高いセキュリティ性を求める場合には、指紋認証に併せて真皮認証も導入することが可能です。実際に、真皮認証の電子錠は保育園やオフィス、マンション、ホテルなど、部外者の侵入を固く禁ずる場面での使用が広がっています。ただし、真皮認証は従来の指紋認証に比べ認知度は低く、一般家庭用に市販されているものはほとんどありません。

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