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顔認証リーダーFE-500を用いた入退室管理と勤怠管理の連携

オフィスに設置している入退室管理システムと従業員の勤怠管理を連携させると、労務管理が容易になり管理者の業務効率が向上します。顔認証による入退室管理システムを導入するなら、オフィスのセキュリティ性と利便性を高めるでしょう。この記事では、入退室管理と勤怠管理を同時に行うことができ、認証速度に優れた顔認証技術を用いた、顔認証リーダーFE-500をご紹介します。
◎入退室管理と勤怠管理を連携させる必要性
企業で入退室管理システムの導入が進んだ背景には、法律の改正があります。2015年には個人情報保護法が改正され、物理的安全管理措置の対策を講じなければならなくなりました。物理的安全管理措置として求められていることのひとつが、入退室管理の実施です。また2019年以降、働き方改革関連法のひとつとして、労働安全衛生法の改正が進められました。これにより、すべての労働者の労働時間の状況を客観的な方法その他適切な方法で把握することが、企業に義務付けられました。多くの企業では、労働者の労働日ごとの出退勤時刻や入退室時刻の記録などを管理することによって、労働時間を客観的に把握しています。勤怠管理としては、自己申告やタイムカードが多く採用されてきましたが、それ以外に入退室管理も行う必要があります。なぜなら、労働者が申告した時間やタイムカードの打刻後も、帰宅せずにオフィスにとどまり、サービス残業をする可能性があるからです。労働基準監督署による労働環境の調査では、一般的に勤怠管理状況がわかる、出勤簿やタイムカードなどの書類提出が求められます。さらに、タイムカードの打刻記録と入退室記録に乖離がないか細かくチェックされます。従来通りの方法では、労働基準監督署から指摘を受ける可能性があるため、入退室管理と勤怠管理は連携することが好ましいのです。入退室管理と勤怠管理を連携するメリットとして、労働者の勤怠管理を正確に把握できるという点をあげられます。労働者の入退室時間を管理する際、手書きやタイムカードによる方法もありますが、正確性が高いとはいえず、とくに手書きの場合は容易に改ざんできてしまいます。入退室管理システムで勤怠管理を行うなら、正確な勤怠管理ができ、労働基準監督署による労働環境の調査にも対応できます。それだけでなく、記入漏れや打刻忘れの確認や対応といった、管理者による勤怠管理の負担が軽減できます。正確な勤怠管理は、労働者の過度な残業の防止となり、職場環境の整備につながります。入退室管理と勤怠管理を連携する別のメリットは、セキュリティ強化です。入退室管理システムで勤怠管理を行うと、労働者がいつ、どのくらいの時間オフィス内に滞在していたのかわかります。そのため不正利用をすぐに見つけることができ、機密情報や個人情報管理の強化が可能です。また入退室管理システムでは、物理的な鍵の受け渡しや管理がないため、鍵の紛失や盗難のリスクを大きく減らすことができます。さらに入退室管理と勤怠管理の連携は、コスト削減にもつながります。入退室管理システムを導入していない場合、セキュリティ強化として警備員を雇用したり、ひとりずつ入館証を発行する必要があります。しかし入退室管理システムを導入すれば、これらの管理コストが必要ありません。物理的な鍵の管理が必要ないため、入退室管理を効率的に行うことができ、結果としてコストの削減につながります。
 
◎入退室管理システムに求められる認証技術
入退室管理システムでは、認証リーダーを用いて本人確認を行い、建物や施設における入退室の履歴をパソコンやクラウド上で管理します。外からの入退室だけでなく、部屋の入退室や記録管理、不正な入退室を防止するといったセキュリティ管理を行うことができます。入退室管理システムに使われている認証技術と解錠方法には、暗証番号やICカード、スマートフォン、生体認証(バイオメトリクス)などがあります。暗証番号を用いた認証では、入口でテンキーを用いて指定の番号を入力すると、ドアが解錠されます。昔から使用されてきた方法で導入コストが低く、鍵を持ち歩く必要がないため、鍵の管理や鍵を無くした場合の鍵交換費用も発生しません。しかし、特定の番号を入力するだけなので、暗証番号自体が漏洩すると簡単に侵入されてしまいます。また個人の入退室までは記録できないため、セキュリティ面では脆弱といえます。暗証番号が第三者に漏れないよう、テンキーを奥まった場所に設置して盗み見を防いだり、離職者が出た際に暗証番号を変更する必要があります。ICカードを用いた認証では、ICカードを認証装置(カードリーダー)にかざして、ICチップの情報を読み取り権限の有無を判定して開錠します。社員証、SuicaやPASMOのような交通系ICカードを使用できる場合は、導入コストがおさえられます。社員証を用いる場合は、入退室管理だけでなく勤怠管理も行うことができ、プリンターやPCなどの認証デバイスとしても連携が可能です。ただし社員証や交通系ICカードは、財布やパスケースに入れて持ち運びするため、紛失や盗難にあわないよう個人できちんと管理する必要があります。紛失や盗難にあった場合は、すぐに利用停止の措置をとらなければなりません。スマートフォンを用いた認証では、専用のアプリをインストールしたスマートフォンをリーダーにかざして解錠します。ICカードと同じように個人管理のため、スマートフォンの紛失や充電切れに気を付けなければなりません。生体認証は、バイオメトリクス認証ともいわれており、顔や指紋、静脈など人間の身体的特徴を使った認証で、とくに高いセキュリティが必要な場所で多く用いられています。個人特有の情報なので、なりすましや紛失、盗難などのリスクが低く、セキュリティ面で優れていますが、ほかの認証方法と比較して導入コストが高くなります。個々に顔や指紋などを登録する時間がかかるため、余裕を持った導入スケジュールを立てなければいけません。
 
◎入退室管理システムのセキュリティ機能
入退室において、1度の認証で2人以上が入退室することを共連れといいます。共連れ防止のため、入退室管理システムに設けられたセキュリティ対策機能のひとつが、アンチパスバックです。アンチパスバックは、入室時の認証記録がないと退室時に認証を許可しない仕組みになっています。アンチパスバックが適用された場合、共連れで認証されずに入室した者が退出しようとすると、入退室管理システムで認証エラーが発生します。退室済みの人物が退室する場合や入室済みの人物が入室する場合も、入退室管理システムの入退室記録がないため、認証されません。不正に侵入すると退出できないという心理的なプレッシャーを与えられるため、アンチパスバックは効果的といえます。アンチパスバックは、入退室管理システムのセキュリティ機能設定で標準装備されていることが多い機能です。標準装備されていれば認証リーダー以外に必要なものがないため、低コストで共連れ防止対策を実施できます。また建物の出入口が複数ある場合に使用できるセキュリティ対策機能として、グローバルアンチパスバックがあります。グローバルアンチパスバックは、複数の出入口を含むエリアに対して共連れ対策が可能です。
 
◎入退室管理システムを選ぶ際のポイント
入退室管理システムを選ぶ際は、まず企業の既存システムを活かして連携できるか検討しましょう。パソコンや監視カメラ、火災報知器といった企業内のセキュリティシステムと連携させたい場合は、連携が可能な入退室管理システムを選ばなければなりません。勤怠管理システムと連携できれば、入退室の打刻データをもとに労働時間を正確に把握でき、サービス残業の抑制ができます。その結果、労務管理の負担軽減やコスト削減にもつながります。入退室管理システムの認証方法、アンチパスバックやグローバルアンチパスバックなどのセキュリティ対策機能に関して、企業の目的に合ったものを選ぶようにしましょう。従業員が少ないにもかかわらず、セキュリティレベルが高いシステムを導入すると、無駄なコストがかかってしまいます。入退室する個人の特定が必要なければ、比較的コストの低い暗証番号を用いた認証でも問題ないかもしれません。しかし、多くの人が出入りするような大企業では、個人の特定ができるICカードや生体認証を用いた入退室管理システムの導入が好ましいでしょう。初期費用や月額費用、オフィスを移転する際の原状回復費用や移転先での取り付け工事費といった、入退室管理システム導入に必要な費用についても確認しましょう。月額費用には、入退室管理システムにトラブルが発生した際のサポートサービスが含まれている場合もあります。サポート内容や対応時間について、企業の営業時間などに合っているか確認しましょう。生体認証による入退室管理システムは導入コストが高いものの、セキュリティが高くランニングコストが低い傾向にあります。
 
◎1秒以下の認証速度を誇る顔認証リーダーFE-500の特徴
KJ TECH japanの顔認証リーダーFE-500は、顔認証のほかにカード認証とスマートフォンによるQRコード認証に対応しています。機密性の高い情報を扱うエリアでは顔認証を使用し、多くの人が出入りする場所ではカード認証を使用するといった、セキュリティレベルに応じた使い分けが可能です。マスク検出機能があるので、認証の際にマスクを外す必要がありません。またマスク未着用の認証でアラームが鳴る設定にもできるため、入退室でマスクが必要な食品工場や医療現場、コロナ禍のような状況で使用できます。顔認証は非接触で認証できるので、感染症対策や衛生管理の観点でも非常に清潔な方法です。顔の特徴を読み取る際の方式には、2D認証と3D認証があります。顔面パーツと輪郭の距離を二次元的に読み取るのが、2D認証です。3D認証は、2D認証に加えて奥行きや凹凸を含めた三次元情報も読み取ります。両方の立場から測定する3D認証の方が、静止画などを利用した不正入室対策として有効とされており、顔認証リーダーFE-500には3D認証が採用されています。FE-500の最大の特徴は、認証スピードが世界高水準の1秒以内の速度(50K1:Nモード)で、最大3mの離れた距離からの認証が可能なことです。さらに最大5人の同時認証により、顔認証時に発生する不正認証の共連れ防止ができます。認証時に毎回立ち止まらなくてもよいウォークスルー機能があるため、混雑する朝の出勤時や入退室者の多い施設でも、スムーズに認証できます。
 
◎顔認証リーダーFE-500の導入がもたらす効果
セキュリティ性の高い顔認証リーダーFE-500は、さまざまな建物の入退室管理システムに導入されています。病院やオフィスに導入するなら、セキュリティレベルを上げるだけでなく、勤怠管理と連携するなど利便性向上にもつながります。
 
⚪︎病棟間をつなぐ渡り廊下に顔認証リーダーFE-500を導入
ある病院では、病棟間をつなぐ渡り廊下の安全対策と職員の利便性向上を目的に、顔認証リーダーFE-500を導入しました。これまでは物理的な鍵が渡り廊下のドアに設置されており、通る度に施解錠しているとスムーズに動けないため、解放状態が続いていました。患者の安全管理としても緊急度が高かっため、顔認証リーダーFE-500を設置したことにより、職員のみが顔認証で出入りできる環境となりました。鍵の返却忘れなど鍵管理の手間が、管理者の業務効率が改善されました。また清掃員は、シフト交代時にも対応できるようカード認証を利用するほか、勤怠管理と連携することで、残業時間の把握ができるようになりました。
 
⚪︎オフィスの入退室管理に顔認証リーダーFE-500を導入
従業員の入退室管理と勤怠管理だけでなく、不法侵入や窃盗を防止するために、社員証やICカードの代わりに顔認証リーダーFE-500を導入しました。FE-500は、システム管理者以外はシステムの内部を操作できないため、従業員による内部不正の抑制やオフィス内の情報漏洩防止にもつながっています。数百名の入退室管理をしているセキュリティ関連企業では、社員証のICカードを出入口の認証に採用していました。そのため通勤途中で社員がICカードを紛失すると、総務はカードの無効化などの対応に追われていました。そこでセキュリティ維持を目的に、出入口の扉に顔認証リーダーFE-500を導入してアンチパスバックと連動させました。顔認証によって鍵紛失がなくなり、総務は入退室管理の業務に集中できるようになりました。
 
⚪︎住宅施設に顔認証リーダーFE-500を導入
ある単身宿舎では、無断宿泊者への対応方法として鍵の流用防止ができ入退室の記録がとれる手段を検討していました。鍵のように第三者に渡せないシステムとして、顔認証と入退室ログを利用できる顔認証リーダーFE-500を導入しました。入居者以外の出入りを防げるようになり、入居者の安心につながりました。入居者以外の家族も、FE-500に顔情報を登録すれば、鍵の準備や手配といった作業がなくなり、家族間での訪問もスムーズになりました。
 
◎まとめ
KJ TECH japanの顔認証リーダーFE-500は、セキュリティレベルが高くスピーディーな入退室管理が必要なエリアに適しています。企業においては、勤怠管理と連携できる入退室管理システムを導入することで、業務の効率化を図れるでしょう。入退室管理システムの構築や顔認証リーダーFE-500の導入は、お気軽にカギ舎までお問い合わせください。

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