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フロアヒンジの仕組みと不具合

マンションなどの賃貸物件や商業施設など多くの人が出入りする場所のドアについているフロアヒンジには、ドアを安全に開閉するためにさまざまな機能があります。この記事では、フロアヒンジの仕組みや長年使用しているとよく見られる不具合、フロアヒンジの仕組みを利用した調整方法などについて、詳しくご紹介します。
 
◎フロアヒンジの仕組みと機能
マンションなどの開き戸の軸側の下をよく見てみると、銀色の長方形のプレートを目にすることがあります。これがフロアヒンジと言われるものです。フロアヒンジとは、木製ドアや強化ガラスドアの重さを支えつつ開閉スピードをコントロールする仕組みを備えた機器です。フロアヒンジは本体がセメントケースに収められて床に埋められており、小プレートと大プレートから成るフロアプレートで蓋がされています。プレートからは、フロアヒンジをドアの軸に固定する部品とアームが出ています。フロアヒンジは、このアームとドア上部に取り付けられたトップピボットとがセットになり、はじめて役割を果たす仕組みとなっています。トップピボットのなかでも「Z型トップピボット」は、ドアと枠の隙間や建て付けの調整が可能です。「通線式トップピボット」は、電気錠に使用されているタイプです。フロアヒンジ本体にはスプリングとオイルダンパーが内蔵されており、粘性のある油のオイルダンパーが減速装置となり、ドアの閉じる速さを調整できる仕組みとなっています。建物の入り口に設置されたドアは強風の影響により速く閉まったり、風にあおられると開きすぎてしまうことがあります。そのとき閉まった際に腕や指を挟んだり、勢いよく開いたドアに頭や体をぶつけてケガをするリスクが発生します。これらのような事故を防ぐために、フロアヒンジには速度調整機能やドアの開く角度を90度付近で止め、それ以上開きにくくする機能が付いています。そのほかにも、石材やじゅうたんなど床面の素材に対応したフロアヒンジや、雨に濡れてもいいように防水性を備えた仕組みとなっている製品もあります。石張りフロアヒンジは、石材を使用している床に設置するフロアヒンジです。プレートは隠れる仕組みになっているので見た目がスマートです。じゅうたん張りフロアヒンジは、カーペットタイプの床に使用されるフロアヒンジです。カーペットは素材により厚みが異なりますが、じゅうたん張りフロアヒンジはその違いに対応できる仕組みになっています。セメントケースがステンレス製の防浸形フロアヒンジは、ゴム製のキャップやパッキンでドアの軸部分からの水の浸入を防止するだけでなく、ホコリやゴミも入りにくい構造です。水対策を講じているフロアヒンジとしては、ドアの軸回りやフロアヒンジ本体、フタの接合部に特殊なシールを貼り水が入りにくい仕組みとなっているアクアヒンジもあります。ただしアクアヒンジは完全防水型ではないため注意が必要です。開き戸の上部に設置されドアの開閉速度をコントロールするドアクローザーは、油圧で動く仕組みで機能的にはフロアヒンジと似た部分があります。ただしドアクローザーがドアの上側に取り付けられるのに対して、フロアヒンジはドアの軸下に埋め込んであるという仕組みの違いがあります。床に埋め込む仕組みとなっているフロアヒンジは、本体が見えず見た目もすっきりしています。フロアヒンジの大きな特徴として、ドアクローザーのバネやオイルダンパーではコントロールしきれない重いドアにも対応できる仕組みとなっていることがあげられます。より強力なスプリングとオイルダンパーが搭載されているため、重量がある金属製や防火扉などにも利用できます。ガラスドアは仕組み上ドアクローザーが設置できないため、マンションのエントランスや、ビルの出入り口などドアがガラス製の場合はフロアヒンジが採用されています。ドアクローザーは、一般的な住宅でもよく使用されているのに対して、フロアヒンジはマンションや商業施設の入り口などに多く導入されています。機能性にも優れたフロアヒンジですが、長期間使い続けるとさまざま不具合が起こることがあります。
◎フロアヒンジの代表的な不具合
ほかのドアの部品や機器と同様に、年月の経過とともにフロアヒンジにも劣化や故障が見られることがあります。フロアヒンジは油圧によりドアをゆっくり閉める仕組みとなっています。ドアの閉まる速度が速くなった場合には、油漏れによりドアの開閉をコントロールできなくなっていることが考えられます。フロアヒンジの油漏れはその仕組みゆえ自分だけで解決することは難しく、専門の業者によりフロアヒンジ本体を交換してもらう必要があります。フロアヒンジは重量のある大きいドアに設置されることが多いため、不具合を放置しておくと人が挟まれ大ケガにつながる可能性があり危険です。またフロアヒンジの劣化が進むとドアが傾きドア本体を故障させる原因ともなります。ドアが破損するとフロアヒンジ本体だけではなくドアの交換まで必要となり費用がかさんでしまうケースもあります。フロアヒンジ本体だけではなくセメントケースまで掘り起こさなければならないとなれば、大がかりな工事が必要となり高額な費用になってきます。そのためドアの開閉速度が速くなったら放置せずに、業者に連絡してフロアヒンジを修理または交換してもらいましょう。ドアの閉まる速度が遅くなった場合には、フロアヒンジの本体内部の油の流れが悪くなっていることが考えられます。フロアヒンジは季節によりオイルダンパーの油の粘度が変化する仕組みとなっています。そうすると気温や室温が高い夏は閉まる速度が早くなり、気温が低い冬は遅くなることがあります。気温の低下によりドアの閉まる速度が遅くなった場合には速度調整弁を回すことにより改善することがあります。「ドアを開ける際に引っ掛かるような手応えがある」「ギイギイと異音がする」などドアが開閉しづらい場合は、フロアヒンジが腐食により膨張してドアに当たって擦れている可能性があります。膨張が進みドアを持ち上げるようになると、扉の上部と枠まで擦れるようになりドアが開かなくなったり完全に閉まらなくなってしまいます。ドアが閉まらないと施錠できなくなり防犯面で問題が発生します。重量のある防火戸には、フロアヒンジが多く採用されています。ビルなどに設置されている防火戸は、火災が起きた際に延焼や煙、有毒なガスが他の区域に広がるのを防止する重要な役割を担っています。そのため、フロアヒンジの不具合を放置すると防火戸が正常に開閉しなくなることも考えられます。火災の被害の拡大につながり人命にかかわることもあるため、早急にフロアヒンジ本体を交換する必要があります。フロアヒンジの不具合によるトラブルを避けるためには、耐用年数や手入れ方法を知っておくことも重要です。
◎フロアヒンジの耐用年数とメンテナンス
使用条件により異なりますが、フロアヒンジは使い始めてから約10年、おおよそ30万回程のドアの開閉に耐えられる仕組みとなっています。日本のフロアヒンジを販売している多くのメーカーは設置から1年間の保証期間を設けています。屋外に取り付けられているフロアヒンジは、その仕組みから雨の影響などによりフロアヒンジ本体や各部品が錆びやすいため、耐用年数が短めとなっています。風が吹き込みやすい場所に設置されているフロアヒンジの場合、ドアに風圧がかかるため故障を起こしやすい面があります。フロアヒンジはドアの下にあるため経年劣化に気づきにくく「ドアが開きにくい」「開閉時にドアが重く感じる」など不具合の症状が出てから初めて故障に気づくことがあります。フロアヒンジに寿命による劣化が見られた場合には、プレートのネジを外して本体を確認することができます。ただしその複雑な仕組みから自分で修理や交換を行うのは困難なため業者に依頼する必要があります。フロアヒンジの修理にはある程度費用がかかりますが、ドアに人が挟まれてケガをするなど深刻なトラブルに発展する前に対処した方がよいでしょう。フロアヒンジに劣化が見られる場合には、ドアの上部にあるトップピボットの状態もチェックすることが大切です。フロアヒンジ本体を交換する際には、その仕組みの関係でドアをいったん外さなければなりません。ドアは、トップピボットにあるかんぬき状の棒ネジを回すことで外せる仕組みとなっています。設置してから長い時間が経過するとトップピボットの棒が動きにくくなり、ドアを外すのに時間がかかることがあります。フロアヒンジと同様にトップピボットも経年劣化するため、フロアヒンジの修理を依頼する場合はその仕組みに詳しい専門の業者にトップピボットも一緒にチェックしてもらいましょう。ドアの下に埋め込んであるフロアヒンジは、その仕組みから雨水や砂などが溜まりやすくなっています。フロアヒンジの劣化を少しでも遅らせるためには、普段から定期的にドアの周辺を掃除するなどメンテナンスを行うことも非常に重要です。掃除する場合はフロアヒンジのプレートを外したらホウキや掃除機などで砂やホコリなどを取り除きましょう。もし水が溜まっていたら乾いたモップなどで拭き取るようにしてください。なおフロアヒンジは専門的な技術がないと容易には分解できない仕組みとなっています。不具合が見られるからといってフロアヒンジ本体を勝手に分解すると、余計に状態を悪化させてしまう可能性があるため避けるようにしてください。ドアが開閉する速度はフロアヒンジの速度調整ネジを回すことにより改善するケースもあります。
◎フロアヒンジの調整方法
フロアヒンジにはドアの閉まるスピードを調整する速度調整ネジが付いています。ネジはフロアヒンジ本体に縦に並んで2つ付いています。メーカーにもよりますが、多くのフロアヒンジはプラスドライバーまたはマイナスドライバーを使いネジを回すことにより速度を調整できる仕組みとなっています。フロアヒンジは、ドアを全開にした状態から2段階にスピード調整が可能です。ドアの閉まる最初の段階で早く閉めたい場合には上のネジを左方向に回します。逆に遅くしたい場合はネジを右に回してください。ドアが閉まりはじめたなかば以降にドアを早く閉めたい場合は下の調整ネジを左方向に、遅くしたい場合は右に回しましょう。回す際には少しずつ回すようにして一気に回し過ぎないようにしてください。フロアヒンジの劣化によりドアとドア枠の高さがずれると、ドアが傾き鍵のデッドボルトの位置とストライクの位置がずれて施錠しにくくなることがあります。この場合は、フロアヒンジ本体のボルトを回してドアの傾きを調整することにより鍵のかかりにくさを改善できます。調整できるボルトは本体から向い合わせで出ていますが、ここでは説明のためボルト①とボルト②と表します。ボルト①を回して長く出せばボルト②の方にドアが傾き、ボルト②を長くすれば逆にボルト①の方向にドアが傾く仕組みとなっています。フロアヒンジにはボルト①とボルト②の以外にもボルトがあり、フロアヒンジ本体からボルトを長く出した方にドアが傾く仕組みです。ただしフロアヒンジの速度調整ネジやボルト調整はその仕組み上どちらも非常に細かい調整が必要となります。自分での調整に自信がない場合やネジやボルトを回してみてもフロヒンジの不具合が改善しない場合は、経年劣化や油漏れにより故障している可能性が高いため、フロアヒンジの仕組みについて熟知している業者に修理や交換を依頼してください。
 
◎まとめ
フロアヒンジは建物の入り口のドアの下にあるため、普段はあまり意識することはありませんが、重いドアの開閉をコントロールする仕組みを備えており、人が出入りする場所でドアに人が挟まらないようにゆっくり閉じる重要な役割を果たしています。不具合が起こると急にドアの閉まるスピードが上がり、手や体などを挟まれてケガをする可能性があります。鍵の専門業者であるカギ舎ではフロアヒンジの仕組みに詳しい作業者が調整や修理、交換などに常時対応しています。24時間年中無休で相談に応じていますので、フロアヒンジの不具合でお困りの際はぜひご一報ください。

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