防犯性の高いカギMIWA U9 シリンダー
一般的な住宅やマンションの玄関ドアには、さまざまなタイプのカギが付いています。ただし防犯性の低いカギは、空き巣のターゲットになる危険を伴うため、早めの鍵交換を推奨しています。この記事では、防犯性の低いカギの特徴や防犯性の高いカギである美和ロックのU9シリンダーについて、U9シリンダーの設置事例やカギを取り付ける際に注意すべき点などについて、詳しくご紹介します。
◎防犯性の低いカギに潜むリスク
住宅などで使用されるカギには多くの種類があり、物理的なカギは防犯性に差が見られます。一般的に防犯性が低いカギと言われているのが、従来のピンシリンダー錠やディスクシリンダー錠です。以前は一戸建ての住宅やマンションなどで多く利用されていました。ピンシリンダー錠は、内部にはピンの形をした複数のタンブラーがおさめられています。ピンシリンダー錠はカギにギザギザの山があり、シリンダー内に差して回すことによりピンの高さを合わせて解錠する仕組みとなっています。ディスクシリンダー錠は、シリンダーのなかにスプリングと円盤型のタンブラーが内蔵されています。ピンシリンダー錠やディスクシリンダー錠は、カギの構造がシンプルなことから防犯性が低く、ピッキングなどによる空き巣の被害が多く発生しています。防犯性の低いカギを長年使用し続けていると空き巣のリスクが高まるため、できる限り早く防犯性が高いカギに交換するのが得策です。ピッキングは、空き巣や事務所荒らしなどがよく使う手口のひとつです。玄関ドアのシリンダーに細い針金状の特殊な工具を差し込んで、不正解錠をします。ピッキングは防犯性の低いカギだと、ほんの数分あればいとも簡単に解錠できてしまいます。多くの空き巣は住宅への侵入に5分以上かかると諦めて去っていくと言われているため、カギの防犯性の高さは身の安全を守るために重要なのです。サムターン回しは、玄関ドアにドリルなどで穴を開けたりドアスコープなどから棒状の器具を入れ、扉の内側にあるサムターンを回して玄関ドアを解錠する方法です。サムターンとは、ドアの内側についているもので、回すことにより解錠や施錠を行う金具のことを言います。ドアに付いている郵便受け、ドアと壁の隙間などから器具を入れてサムターン回しを行うケースもあります。 カム送りは、シリンダーとドアの間の隙間から器具を工具を差し込み錠ケースを操作して解錠する方法です。ドアに穴を開けないため、カム送りの被害に遭ったことが見た目で分かりにくく発覚が遅れることがあるため注意が必要です。こじ破りは、バールなどでドアのカギを破壊する方法で、 鍵穴壊しはドリルやハンマーなどの工具を利用してシリンダーを破壊して開錠します。意外と盲点となっているのが玄関のドアの無施錠で、カギをかけ忘れてしまい空き巣に侵入されてしまったケースです。防犯性が低いカギを防犯性の高いカギに交換することも大切ですが、普段から外出時や夜間にはしっかり戸締まりするなど防犯意識を高めることがとても重要です。普段使用しているカギを外出先で紛失したり、合鍵を失くしてしまった場合にも気を付けなければなりません。失くしたカギを悪意のある人間に拾われたり故意にカギを盗まれると、自宅のカギを開けられ空き巣の被害に見舞われる可能性があります。特にパスケースや財布など身分を証明するものと一緒にカギを紛失した場合には、迅速に防犯性が高いカギに交換する必要が生じます。このように防犯性が低いカギを使用していると、さまざまなリスクが生じる可能性があります。近年はさまざまなメーカーから防犯性の高いカギが登場していますが、代表的なカギのひとつが美和ロックが開発したMIWA U9シリンダーです。

◎MIWA U9シリンダーの特徴
美和ロックは1945年に創立されたカギの老舗企業です。東京に本社を置きUSA営業所など海外にも拠点を置く美和ロックでは、建築用錠前や工業製品用錠前、セキュリティシステム及び関連機器などを開発し販売しています。特に主力製品である建築用錠前の生産や販売においては、国内シェア率60%以上を誇り世界約50か国に製品を流通させています。生産拠点は開発技術センターを併設した玉城工場が生産の約90%を占め、伊勢工場と合わせて美和ロックの最重要拠点となっています。そんな美和ロックの防犯性に優れた製品が「MIWA U9シリンダー」です。U9シリンダーは、ロッキングバー方式と回転式タンブラーを採用したロータリーシリンダーです。タンブラーは9列9枚で4段変化のものを使用しているため、理論鍵違い数は約1億5千万通りとなっています。U9シリンダーは耐ピッキング性に優れた製品となっており、タンブラーはリン青銅製であるため耐磨耗性に優れています。耐カギ壊し性能は種類によりG1、G2、G3の3つのグレードがあります。U9シリンダーは、非常に複雑な構造となっています。カギをシリンダーから抜いた状態では、ロッキングバーがスプリングにより外筒の溝に押し付けられています。一方でタンブラーは、タンブラーバネにより押されています。この状態で内筒を回転させようとしてもタンブラーの切り欠けがロッキングバーの上部にないため、タンブラーに遮られてロッキングバーは上がることができず回転できません。U9シリンダーにカギを差し込み回すと、タンブラーはカギの刻みにより押されて切り欠けの上にくるまで回転し整列します。この状態でU9シリンダーの内筒を回転させると、溝とロッキングバーとのテーパーによりスプリングに抗いロッキングバーが上部に押されて解錠します。防犯建物部品であるCP認定錠に指定されていることも、防犯性が高いU9シリンダーの大きな特徴となっています。CPとは防犯を表す「Crime Prevention」の略です。CP認定錠とは、警察庁や国土交通省、経済産業省など建物部品の関連団体で構成された官民合同会議で定められた基準をクリアした住宅部品です。U9シリンダーは、CP認定錠の基準とされている耐ピッキング性能5分を上回る、10分以上の耐ピッキング性能も持っている非常に防犯性が高いカギとなっています。
◎ほかの防犯対策と組み合わせるのも効果的
非常に防犯性が高いMIWAのU9シリンダーですが、ほかの防犯対策と組み合わせることでより安全性を高められます。U9シリンダーを設置する際には、玄関ドアをワンドアツーロックにするのも防犯対策として効果的です。防犯性を高めるワンドアツーロックとは、ひとつのドアに2つのカギを設置することを言います。U9シリンダーとほかのカギが付いていればさらに防犯性が向上するため、万が一空き巣に狙われてもなかなか開錠できず時間がかかるため諦める可能性が高くなります。ワンドアツーロックにする場合は、防犯性向上のためにU9シリンダーのほかに補助錠を取り付けるので、ドアに新たに穴を開けるなどの作業を行うこともあります。その場合は、カギを自分で交換するのは難しくリスクもあるため、カギの業者に依頼して防犯性が高いU9シリンダーや補助錠を設置しましょう。住宅が道路から離れていたり、構造上どうしても死角ができてしまう玄関は、防犯性が高いMIWAのU9シリンダーへの交換に加えて防犯カメラやセンサーライトを取り付けることで防犯性を高められます。最近の防犯カメラは、便利な機能が備わっています。動くものをカメラが感知すると自動録画を開始したり、赤外線を利用することで暗い夜間でも撮影が可能なものなど防犯性に優れたさまざまな製品があります。防犯カメラは録画できるため、カメラ本体やSDカードに画像を保存することができます。玄関先に防犯カメラがあることは、犯罪に対しての抑止効果も期待できるため、U9シリンダーの防犯性をより高められるでしょう。センサーライトは、動く人や物を感知するとライトが点灯する仕組みとなっています。玄関付近に設置しておけば、暗くなってきた時間帯に人が近づくと照明で照らし知らせてくれます。光とともにチャイムが鳴り来訪者を知らせてくれる製品もあり、価格も比較的手頃なのでホームセンターなどでも購入でき気軽に防犯対策に活用できます。設置する際は、自宅周辺の見通しを良くして、人の出入りなどが見えやすくすることが大切です。家の周囲に植込みなどがあると、死角ができ空き巣が身を隠しやすくなります。植え込みなどはこまめに手入れをしたり、木を伐採するなどして家のみ敷地内の状況が見えるようにすれば、それだけで防犯対策となります。空き巣は夜間以外にも、昼間の家に人のいない時間帯に留守かどうか確認して侵入することがあります。家に誰もいなくても部屋の電気をつけるなどすれば、なかに人がいると思わせることができます。子どもやご高齢の方などがひとりで留守番をしている場合は、在宅中でも玄関ドアをしっかり施錠しておくことも大切です。インターフォンが鳴り対応する際にも、すぐにドアのカギを開けずに来訪者を確認してから解錠することが重要です。

◎MIWA U9シリンダーの設置事例
防犯性に優れたMIWA U9シリンダーは、一戸建てやマンションなど、さまざまな玄関ドアに取り付けることが可能です。
○経年劣化したカギをMIWA U9シリンダーに交換した事例
家を建ててから10年以上が経過しており、玄関ドアのカギが回りにくくなっていました。経年劣化が見られるだけでなく、防犯性が低いカギであるディスクシリンダー錠であったことから、防犯対策も兼ねてカギの業者に依頼して防犯性の高いMIWA U9シリンダーに交換しました。
○空き巣被害からMIWA U9シリンダーを取り付けた事例
近所で空き巣の被害が遭ったことから、自宅の防犯について見直し玄関のカギを防犯性が高いMIWA U9シリンダーに交換するとともにセンサーライトを玄関先に取り付けました。シリンダーはDIYで設置することも可能でしたが、自分で取り付けることに不安があったためカギの業者に依頼しました。専門業者に頼んだため防犯性が高いU9シリンダーをスムーズに取り付けることができ、防犯対策にもなりました。
◎MIWA U9シリンダーを取り付ける際の注意点
MIWA U9シリンダーは、雨水など直接水がかからない箇所に設置しましょう。水滴が直にシリンダーにかかると、一般的なカギの寿命より短くなる可能性があるので注意が必要です。MIWA U9シリンダーを玄関ドアに取り付ける際には、必ず製品にセットされている専用のネジを使用してください。玄関ドアがスチール製やアルミ製のドアの場合、シリンダーの取付けネジの締め付けにより扉が歪まないように取っ手の取り付け部分に、補強材を入れるようにします。ドアにたわみが生じると、シリンダーが正常に作動しないこともあるため注意します。ネジを締めすぎると錠前の取り外しができなくなったりシリンダーの動きに支障をきたす恐れがあるため、インパクトドライバーの使用は控えてください。MIWA U9シリンダーを取り付けたら、玄関ドアを開けたままの状態で、外側や内側から問題なく施解錠できるか動作確認を行います。玄関ドアを開けておかないと、シリンダーの取り付けに何らかのミスがあった場合、自宅の外に閉め出されたり、逆に室内に閉じ込められてしまう可能性があります。カギに関して知識を持っていない人が取り付けを自分で行おうとすると、MIWA U9シリンダーがきちんと施錠しなかったり、作業中にネジなど大事な部品を失くしたりするリスクが伴います。正常に作動しなかった場合、そのまま作業を続けると玄関のドア自体の故障やMIWA U9シリンダーの破損にもつながる恐れがあります。自分で取り付けるのは安価で済むメリットがある反面、さまざまなリスクが懸念されるため、MIWA U9シリンダーの取り付けは、プロの鍵修理や交換を行う業者に依頼をしましょう。カギの専門業者は、カギに関する豊富な知識と設置経験を持ち合わせており、カギの防犯性能やMIWA U9シリンダーの費用など、さまざまな疑問や要望に応えてくれます。実績が豊富な専門業者に依頼すれば、短時間でカギを取り付けてもらえるため、迅速に防犯対策ができることもメリットと言えるでしょう。

◎まとめ
長年使っている古いカギやディスクシリンダーなど防犯性の低いカギからMIWAのU9シリンダーに交換する際は、カギの業者に取り付けや交換を依頼しましょう。カギの専門業者であるカギ舎では、MIWA U9シリンダーをはじめ、カギに関するさまざまなご相談やご依頼に24時間365日対応しています。家の防犯性向上のためにMIWA U9シリンダーを取り付ける際は、ぜひカギ舎にご一報ください。