美和ロックのランダムテンキーの特徴と機能
美和ロックのランダムテンキーは、従来の鍵のように鍵を持ち歩く必要がないこと、複数人が使用する環境でも鍵の共有が容易であること、ピッキング被害を防止できることなど多くのメリットがあります。メリットの多いテンキー錠ですが、暗証番号を他人に知られないように注意する必要があります。美和ロックランダムテンキーは使用するたびにテンキーの数字配列がランダムに切り替わる防犯対策が施されているのが特徴です。この記事では、美和ロックのランダムテンキーについて詳しくご紹介します。
◎美和ロックのランダムテンキーの特徴
美和ロックは国内市場の60パーセント以上のシェアを持つ、鍵業界随一の鍵メーカーです。美和ロックではさまざまな種類の鍵を製造・販売していますが、そのひとつにランダムテンキーがあります。ランダムテンキーとは、暗証番号の数字を入力することでドアの施解錠を行うタイプの鍵をいいます。非常に利便性、防犯性に優れているテンキー錠ですが、一般的なテンキー錠では少なからず暗証番号を漏出してしまう危険性があります。しかし美和ロックランダムキーは、独自の機能によってそのリスクを極限まで減らしているのが特徴です。美和ロックランダムテンキーが優れている点として、まずはシリンダーを使用していないことです。美和ロックランダムテンキーには鍵穴がないため、ピッキングによる侵入を防ぐことができます。シリンダーを使用していないことは見た目にすぐわかるので、ランダムテンキーを設置しているだけで犯罪を抑止する効果も大きいといえます。美和ロックランダムテンキーは物理的な鍵を持ち歩く必要がないので、鍵を紛失する危険性が一切ないということです。施解錠時にシリンダーキーのように鍵を差し込んで回す作業が必要ないので、出入りも非常にスムーズです。今までに家やかばんのなかで鍵を探し回った経験がある方は多いと思いますが、そのような心配もなくなります。このように美和ロックランダムテンキーは、生活の利便性を向上させることができます。ランダムテンキーはさまざまな場所で使用されていますが、多くの人が利用するオフィスや集合住宅のエントランスで、特に活用されています。複数人でひとつの鍵を使用する場合、従来であれば使用人数分の合鍵を作成する必要がありました。そこで、美和ロックランダムテンキーなら、暗証番号を知らせるだけで簡単に鍵を共有することができます。また、鍵の紛失などで鍵交換を行う場合には、シリンダーや合鍵のすべてを交換する必要がありましたが、美和ロックランダムテンキーを取り付ければ、そもそも鍵を紛失することはありません。鍵交換を行うときには暗証番号を変更してそれを周知するだけで済むので大変便利です。美和ロックランダムテンキーには、オートロックに対応した製品もあります。オートロック式のランダムテンキーを導入すると確実に施錠することができるので、施錠し忘れによる部外者の侵入を防ぐ効果があります。さらに美和ロックランダムテンキーには使用するたびにテンキーの数字配列がランダムに変わる独自の特徴があります。数字配列がランダムに変わることは、暗証番号の漏出を防ぐのに非常に有効です。たとえば、テンキーで暗証番号を入力する場面を他人に見られた場合、指の動きで暗証番号を特定される可能性があります。美和ロックランダムテンキーでは使用するたびにテンキーの配列が変わるので、指の動きで暗証番号を特定することは非常に困難です。またテンキー錠で特定の数字を入力し続けると、テンキーに部分的な摩耗を生じる可能性があります。部分的な摩耗が暗証番号の痕跡となり、番号を特定される可能性があるのです。美和ロックランダムテンキーではその都度数字配列が異なるため、特定の部分のみ摩耗することを防ぐことができ、暗証番号の痕跡を残しません。このようにテンキー錠の唯一の危険性を補えるのが美和ロックのランダムテンキーなのです。

◎美和ロックのランダムテンキーの優れた機能
美和ロックのランダムテンキーの暗証番号は、最小4桁~最大10桁まで自由に設定することができます。またランダムテンキーの暗証番号は簡単に変更することができるため、万一暗証番号が漏出した場合にもすぐに暗証番号を変えられます。そうでなくとも定期的に暗証番号を変更することで、より安全性を高めることができるでしょう。さらに美和ロックのランダムテンキーには、4回連続で暗証番号の誤入力があると自動的に3分間解錠をできなくするいたずら防止機能、長期間不在にする際などにランダムテンキーの解錠が行えないように設定できるシャットアウト機能といった防犯性を高める機能が備わっています。美和ロックのランダムテンキーの電源はリチウム電池(2CR5)を使用しています。電池を使用しているので停電の影響を受けることがなく、災害時にも安定して使用することができます。ランダムテンキーの電池の寿命は1日10回の操作を想定した場合で、3年以上使用可能とされています。ランダムテンキーの電池が切れる前には、電池の消耗を知らせる警報機能がついているので安心です。また、非常用シリンダーから非常キーを用いて解錠することが可能なので、電池切れなどの万一の電源トラブルにも対応することができます。そのほかランダムテンキーの便利な機能としては、暗い場所でもテンキー入力しやすいようにテンキー画面にバックライトがついていること、テンキー入力時に10秒以上操作が行われないと表示が消えて節電状態になる機能が搭載されています。美和ロックランダムテンキーには、TK4L型とTK4LT型の2種類があります。両者の違いは、施錠方法が手動かオートロックかによるものです。ランダムテンキーの型式TK4Lは、解錠・施錠ともにテンキー入力による操作が必要です。型式TK4LはU9シリンダーに対応しています。型式TK4LTの解錠はテンキー入力、施錠は扉を閉めると同時に自動的に行われるオートロックタイプのランダムテンキーになります。型式TK4LTは、U9シリンダーまたはPRシリンダーに対応しています。美和ロックランダムテンキーの使用方法は、非常にわかりやすいです。まず、テンキーカバーを開けてテンキーパネルの任意の場所にタッチします。するとその時々でランダムな配列の数字とCおよびEが表示されます。そして、登録してある暗証番号を押した後でEを押し、暗証番号に誤りがなければテンキーにyesと表示されます。その間にレバーハンドルを回すことでドアが解錠されます。暗証番号に誤りがある場合はテンキー画面にnoと表示され、テンキー画面の数字配列が変更されます。暗証番号の入力を誤った場合には、途中でCを押すとリセットすることができます。

◎美和ロックのランダムテンキーを取り付ける際の注意点
美和ロックのランダムテンキーは、既存のドアに後付けする形で設置できます。そのため、ランダムテンキーが既存のドアに対応しているかを事前に確認する必要があります。まずはバックセットとドアの厚みを確認します。バックセットとは、ドアの角から玄関錠の中心までの距離のことをいいます。取り付け可能なバックセットは、51㎜と64㎜となっています。扉厚可能範囲は、33㎜~42㎜、42㎜~50㎜、50㎜~58㎜、58㎜~66㎜です。自動施錠タイプ(TK4LT)の場合は、勝手も確認してください。正面から見てテンキーが左にくる場合は左勝手、テンキーが右側にくる場合は右勝手と呼びます。手動施錠タイプ(TK4L)の場合は、左右共用のタイプになります。次に、扉切り欠き穴を確認します。扉の状況によって、新たな切り欠き穴を開ける場合があります。装着可能ハンドルは31、33、65、411に対応しています。美和ロックのランダムテンキーは、設置場所にも注意する必要があります。ランダムテンキーの許容温度範囲は0℃~50℃、かつ直接雨の当たる場所に設置することはできません。つまり0℃以上に保たれ結露しない場所に置く必要があります。設置場所に雨が当たる可能性がある場合には、雨よけを設けるなどの対策が必要です。一般的な鍵付きのレバーハンドルを美和ロックランダムテンキーに交換する場合、まずトロヨケとストライクを扉の枠に合わせ、ビスで固定します。次にラッチボルトを回し、扉の開閉方向にラッチボルトを合わせたあとネジでケースを取り付けます。そして室外側エスカチオンを扉に押し当てます。扉とエスカチオンの間にリード線を挟まないように注意してください。室外側エスカチオンが扉と密着しない場合は、室外側のケース穴の隙間から細いドライバーなどでエスカチオンの部品を押し上げながら扉に押し当てます。次に室外側エスカチオンのコネクタ(リード線先端)を室内側エスカチオンのコネクタに接続します。サムターンバーを回し、ケースの穴形状の向きに合わせます。扉とエスカチオンの間にリード線を挟まないように注意しながら、室内側エスカチオンを扉に押し当てます。そのままビスで室内側エスカチオンを固定します。手動施錠タイプの場合は、施錠時にサムターンが横向きになるように向きを合わせます。サムターンを引っ張りながら向きを変えていきます。自動施錠タイプの場合は、トリガーの向きを合わせます。室内側のハンドルを下げ、ラッチボルトをシングルスローにします。トリガーボルトを引っ張りながら回し、扉の開閉方向にトリガーボトルを合わせてからフロントをネジで取り付けます。最後に左右勝手を設定します。この作業は、必ず電池を抜いた状態で行ってください。左勝手の場合は左右勝手スイッチを下に、右勝手の場合は上に合わせます。最後に電池を挿入し、カバーをつけると完成です。古いタイプのテンキー錠を美和ロックランダムテンキーを交換する方法です。まずは室内のドアノブの根本のビスを外し、外側のレバーハンドルを抜きとります。次に下のビスを外して電池カバーを開けます。電池の上にある2本のビスを外すと室内側エスカチオンが外れます。次に結線を抜き取り、室外側エスカチオンを外します。そしてフロントの上下のビス、錠ケースの上下のビスを外し、錠ケースを抜き取ります。既存のドアに応じて追加の切り欠き穴を開けたあとは、先ほどと同様の方法で取り付けていきます。

◎美和ロックのランダムテンキーを電池交換する方法
美和ロックランダムテンキーはリチウム電池を使用しているので、電池の消耗に合わせて電池交換をする必要があります。美和ロックランダムテンキーに使用するリチウム電池(2CR5)は家電量販店やホームセンターなどで簡単に手に入れることができます。ランダムテンキーの電池が消耗してくると、テンキーの右上部分に電池消耗マークが点灯します。電池消耗マークが点灯した際には、すみやかにランダムテンキーの電池交換を行ってください。電池交換の方法としては、まず室内側のドアにあるランダムテンキーの電池カバー上部を押し手前に引きます。そしてマイナスドライバーなどを使って電池を押しあげながら手前に引くことでカバーを外すことができるので、向きに気を付けながら新しい電池を装着します。最後にもう1度カバーをはめ込み、電池交換は完了です。美和ロックのランダムテンキーが何らかの動作不良を起こした場合は1度電池交換を試してみましょう。ランダムテンキーは電池の消耗がない場合でも、使用頻度が少ないと電池端子のサビなどで動作不良を起こす可能性があります。電池切れで電池交換を行っても解決しないトラブルが発生した際には、ほかの原因が考えられるので鍵の専門業者に相談しましょう。
◎まとめ
美和ロックランダムテンキーは、金属製の鍵を使用しないことから利便性や防犯性に優れており、オフィスや住宅などさまざまなドアに導入されています。テンキーの数字配列が入れ替わるランダムテンキーの仕様により、第三者に暗証番号を特定されるリスクが低いため、安全に使用することができます。カギ舎では、美和ロックランダムテンキーの取り付けを承っております。お見積りは無料となっているので、ランダムテンキーをご検討の方はお気軽にご相談ください。