EPIC電子錠Flassa3Dの機能と取り付け方法
東京に本社置く株式会社エナスピレーションが開発したEPIC電子錠は、特に利便性や機能性に優れた電子錠となっています。電池の力で施解錠を行うので、多くの扉に対応が可能です。この記事では、EPIC電子錠Flassa3Dの機能や取り付け方法、設置事例についてご紹介します。
◎住宅からオフィスまで幅広く使われているEPIC電子錠
カギには、ドアのシリンダーに金属製のカギを差して回すもの以外にも、電気錠や電子錠と呼ばれる製品があります。電気錠とは配線工事を行い電気で作動するカギのことで、電子錠は乾電池から電気を供給して動くカギのことを言います。電気錠や電子錠を取り付ける開き戸は、住宅などにある前後にドアを開く扉を言い、引き戸とは和室のふすまのように左右に扉を開くドアのことを指します。株式会社エナスピレーションが開発・販売をしているEPIC電子錠は、住宅の玄関やマンションのエントランス、店舗やオフィスの出入り口など多くの場所で採用されています。開き戸用や引き戸用のEPIC電子錠があり、開き戸用のEPIC電子錠製品には、「ES-F300D」「ES-F500D」「ES-F500H」「ES-F700G」「N-TOUCH」「TOUCH」「POPscan」「TRIPLEX3way」などがあります。EPIC電子錠ES-F500Hは、開き戸と引き戸のどちらにも取り付けできます。EES-F300D、ES-F500D、ES-F500H、ES-F700Gの解錠方法は、ICカード認証や暗証番号認証、指紋認証に対応しています。EPIC電子錠のカード認証とは、ドア付近に取り付けられたリーダーにカードを通したりかざしたりすることにより解錠する方法です。カードについては「Suica」などの交通系カードや電子マネーカードとして利用されているMifare規格、FeliCa規格のICカードが利用可能となっています。暗証番号認証は、タッチパネルやテンキーであらかじめ決めておいた番号を正しく入力することにより解錠します。暗証番号は4〜12桁、もしくは6〜12桁の数字で登録できます。指紋認証は、EPIC電子錠の指紋認証機器に指紋を読み取らせることにより解錠を行います。ES-F300Dは、スマートフォン認証にも対応しています。EPIC電子錠のスマートフォン認証とは、専用のアプリを自身のスマートフォンにダウンロードしてそれをカギの代わりに使用する方法です。EPIC電子錠のES-F700Gには、非常キーが搭載されており、室内からのカード解錠ができない場合にドアを解錠できます。開き戸用のEPIC電子錠を後付けする場合は、新たに穴を開ける場合以外にも、今まで使用していたカギを外した際に開いている穴を活用して設置できます。EPIC電子錠の引き戸用には「TOUCHHOOK」「POPscanHOOK」があります。TOUCHHOOKは、ICカードや暗証番号認証、POPscanHOOKは指紋認証や暗証番号認証、ICカード認証が可能です。カードはMifare規格のICカードを利用でき、暗証番号は4〜12桁の好きな数字を登録可能となっています。EPIC電子錠の指紋認証については最大100指まで指紋を登録可能です。暗証番号認証タイプには、マルチタッチセキュリティ設定が搭載されています。この機能を使えば、暗証番号に加えて3桁の数字を入力しなければ解錠できません。引き戸用のEPIC電子錠の場合、これまでのカギの穴を使い交換はできないケースが多いため注意が必要です。

◎EPIC電子錠Flassa3Dの仕様と機能
Flassa3Dは、株式会社エナスピレーションが開発したEPIC電子錠のひとつです。株式会社エナスピレーションでは、EPIC電子錠以外にもLavish電気錠、Guubロッカー錠などを取り扱っています。EPIC電子錠Flassa3Dは、開き戸用のEPIC電子錠となっており、単三電池4本で作動します。Flassa3D本体の寸法は、室内機は縦100.8mm×横155×厚さ45.5mm、室外機は縦176mm×横70mm×厚さ22.5mmです。ストライクは、縦130mm×横29×厚さ24mmとなっています。ドアの厚さが30〜45mmまでであれば、EPIC電子錠Flassa3Dの設置が可能です。ドア枠からカギ穴の中心までの長さを表すバックセットは31〜85mmです。EPIC電子錠Flassa3Dには、日々使用するなかで便利な機能が多く搭載されています。Flassa3Dについては、認証方法はICカード認証、暗証番号認証、指紋認証、スマートフォン認証に対応しています。ICカードの最大登録数は、利用者レベルがユーザーの場合200枚で、FelicaカードとMIFAREClassicカードが利用できます。暗証番号は4〜12桁または6〜12桁の好きな数字を利用できます。ごまかし機能が搭載されており、この機能を使うことにより解錠時に人がいるときでも、本当の暗証番号を知られることなく解錠できます。指紋認証タイプの最大登録数は100指となっています。EPIC電子錠Flassa3Dの場合、室内からのドアのカギの解錠にも指紋認証を必要とするため、オフィスなどで部屋から退室する際にも高いセキュリティ性を保てます。カード認証と暗証番号認証、指紋認証と暗証番号認証など、2つの認証方法を組み合わせて解錠するように設定することもできます。スマートフォンアプリで解錠できることもEPIC電子錠Flassa3Dの特徴のひとつであり、専用のアプリは解錠や施錠だけではなく日時や曜日などを指定しカギを発行できます。室外機にBluetoothを搭載しているため、EPIC電子錠Flassa3Dはスマートフォンとつながるようになっています。さらにWi-Fi環境と接続することにより、Flassa3Dであればどこからでもスマートフォンアプリでの解錠が可能です。オートロック機能を搭載しているため、Flassa3Dはドアを閉めるだけで施錠できるため、カギの閉め忘れを防げます。オートロックは、状況に応じて有効にも無効にもすることが可能です。Flassa3Dのユーザーは、最高管理者、一般管理者、ユーザー、ワンタイムユーザー、ゲスト、1分間のみ利用できる使い捨てパスワードであるOTP、アプリの7種類となっており、使い分けることで幅広い運用に対応できます。EPIC電子錠Flassa3Dには別売りのリモコンがあります。リモコンを活用することにより、玄関に設置されているEPIC電子錠から約30m離れた場所にいても、座ったままでカギの解錠ができます。無電圧a接点を搭載しているため、電気解錠機能のあるインターホンからFlassa3Dを解錠できます。EPIC電子錠Flassa3DはACアダプターにも対応しているため、コンセントから電源を取ることが可能です。また物理的なカギとして非常キーが搭載されていることから、室内側から非常キーを使用して解錠することができるため、火事などの災害の際にも安心です。音量は8段階で設定が可能で、ミュート機能を利用すれば深夜に帰宅した際などにはメロディを鳴らさずに解錠することが可能です。万が一室内機に入れている乾電池が切れてしまっても、室外機からモバイルバッテリーなどで給電できます。空き巣が侵入しようとして扉を無理にこじ開けようとした場合、警報音を発して威嚇する不正解錠警報機能が備わっています。さらにFlassa3Dは、室内機が火災などにより約62℃を検知すると、警報を鳴らし自動的にカギを解錠する火災警報と自動解錠機能が搭載されています。あんしん機能が充実していることも、EPIC電子錠Flassa3Dの大きなメリットと言えます。ドアが開いている場合には、施錠忘れお知らせ機能で知らせてくれます。おやすみ強制ロック機能を使えば、Flassa3Dの室外機での解錠を無効にできるため就寝中でも安心です。お出かけ強制ロック機能では室内機の解錠ボタンを無効にすることができるため、子どもやご高齢の方がひとりで外出するのを防げます。

◎EPIC電子錠Flassa3Dの取り付け方法
電子錠の取り付けを行う際には、ボールペンやプラスドライバー、木工や樹脂加工の際に穴を開けるために必要な32mmのホールソー、電動ドリルやマスキングテープ、紙やすりなどを準備します。Flassa3Dの製品には、室外機と室内機の他にも、付属品として固定するためのストライクやストライクスペーサー、ICカードや単3乾電池、5×30mmトラスネジ(バインドネジ)2本、4×30mm皿ネジ2本、4×20mm皿ネジ2本、4×18mmタッピングネジ8本が付属しています。EPIC電子錠Flassa3Dをドアに設置する際には、まず取り付ける位置を決めます。取り付ける位置を決めたら、マスキングテープを使い設置台紙を貼り付けます。その際にはストライクと室外機を当てながら開閉できるかどうかチェックしてください。設置台紙は必要に応じてカットして使用します。直径32mmの穴の中心にボールペンの先などで穴を開けておくと、後で印が付けやすくなります。台紙を点線でカットしてストライク部分と室内機部分を分けたら、マスキングテープで固定しましょう。ストライクと室内機を付けても問題なくドアを開閉できるか、デッドボルトを動かした際にストライクに収まるかどうかも確認しましょう。設置台紙の直径32mmの穴の中心に印を付けます。ネジ穴を開ける必要がある場合は、ネジ位置にも印を付けますが、後から位置を微調整する場合があるためまだ穴は開けないでください。取り付ける位置を決めたら、印に合わせて32mmのホールソーで室外機取り付け用の穴を開けます。ストライク取り付け用のネジ穴は必要に応じて開けるようにしてください。開けた穴のエッジ部分に紙やすりをかけて表面を滑らかにしておくと、設置しやすくなります。開けた穴にケーブルを通して室外機を取り付けます。両面テープのはく離紙は、位置を決めてから剥がすようにしましょう。室内機の取り付けは、バックパネルの穴にケーブルを通します。室外機とバックパネルをネジで固定する際には、水平垂直になっているか確認しながら行いましょう。なおバックパネルのネジでの固定は最後に行います。ケーブルは上方向にゆっくりとドアの中に押し込んでください。ケーブルが痛まないように注意して、入りにくい場合は一旦上部のトラスネジをはずしてから行いましょう。コネクターの位置に気を付けながら室内機の裏に差し込みます。差し込み口のピンを折り曲げないようにコネクターを差し込んでください。なおケーブルは解錠ボタンの裏を避けて納めましょう。解錠ボタンの裏にケーブルを納めると、基盤が圧迫されて解錠ボタンが押され強制ロックがかかる原因となります。ロックがかかると外側から解錠できなくなるため注意が必要です。室内機をバックパネルにかぶせて、4×30mm皿ネジ、4×20mm皿ネジで固定します。ケーブルの挟み込みには注意してください。電池の向きに気をつけて単3電池4本を挿入し、電池カバーを閉じます。閉め出しを防ぐため、室内側からストライクをあてがいながら室内機とストライクが干渉することなく開閉できるか、デッドボルトを出し入れした際にストライクに収まるか、オートロックが作動するかチェックします。問題なければ、バックパネルを4×18mmタッピングネジでドアに固定します。ドアの材質により穴を開ける必要がある場合はこの時点で開けてください。早い段階で開けてしまうと微調整が効かなくなるため、注意しながら室内機をネジで固定します。ストライクの取り付けは室内機を4×18mmタッピングネジで固定します。取り付けが完了したら、オートロックセンサーがしっかりと押されてストライクにデッドボルトが収まっているかチェックしましょう。取り付け完了後は必ずドアを開けたままの状態で登録や設定を行ってください。電子錠は自分で取り付けすることも可能ですが、正しい位置に取り付けを行わないと、施解錠ができないなど不具合が生じる場合があります。確実かつ安全にEPIC電子錠Flassa3Dの取り付けを行うためには、カギの専門業者などに依頼することが最適です。
◎EPIC電子錠Flassa3Dの設置事例
○無人の住宅内覧会にEPIC電子錠Flassa3Dを活用した事例
ある不動産会社では、住宅の内覧会においてこれまでは長時間受付や案内のために社員を配置しなければならず、人件費や交通費がかかり社員への負担も大きいものでした。Flassa3Dを設置することで、内覧申し込みのデータを元に内覧を希望した日にのみ利用できるゲスト用の暗証番号を発行できるようになりました。内覧希望者は、当日物件のカギを暗証番号の入力により自分で解錠することができ、無人でも自由に見学できるようになっただけではなく、人件費などのコスト削減や業務の効率化などにつながりました。
○訪問介護でEPIC電子錠Flassa3Dを設置した事例
一戸建ての家庭で介護が必要な方がいて、家族の負担を軽くするため訪問介護を利用することにしました。訪問介護に行く際には家族が見送り玄関を解錠、施錠しなければなりませんでしたが、Flassa3Dを取り付けることにより指定の日時に介護士がスマートフォンアプリを利用してカギを解錠することができるようになりました。EPIC電子錠Flassa3Dには、オートロック機能が搭載されているため、ドアを閉めれば自動的に施錠できます。家を空けている家族も、Flassa3Dとスマートフォンを連携させれば、リアルタイムで状況を確認できるので安心です。
○オフィスにEPIC電子錠Flassa3Dを採用した事例
オフィスにおいて納入業者などが休日に入る場合には、これまで社員が出勤して出入り口の施解錠を行わなければなりませんでした。休日出勤する社員の負担を軽減するために、1分間のみ解錠機能を利用できるOTPを搭載したFlassa3Dを導入しました。EPIC電子錠Flassa3Dは操作方法が簡単なので、業者側もストレスなく利用できるところがメリットです。万が一パスワードが外部に流失しても、再利用され悪用される心配がないため、セキュリティが高いことも導入した理由のひとつとなっています。

◎まとめ
東京に本社を置くカギの専門業者であるカギ舎では、EPIC電子錠Flassa3Dはもちろん、ほかのEPIC電子錠や電気錠、一般的なカギなど、カギの新規設置や後付け、修理や交換などカギに関するあらゆる依頼に対応しています。カギ舎は24時間365日カギについての相談や依頼に応じているので、お困りの際にはぜひカギ舎にご連絡ください。