IPインターホンに防犯カメラを活用した置き配の防犯対策
置き配はIPインターホンと連携させることで、居住者が不在でもスマートフォン専用アプリから、遠隔操作で宅配業者がオートロック解錠を行い、荷物を玄関前などに配達することが可能です。置き配された荷物を長い時間放置していると、盗難される可能性がありますが、IPインターホンに防犯カメラを活用すると、セキュリティを大幅に強化します。この記事では、利便性に優れた置き配の概念や、IPインターホンと防犯カメラによる防犯対策、及びIPインターホンPE01の製品などご紹介します。
◎非対応で荷物を受け取れる置き配
荷物の置き配とは、荷物が届いた場合、配達員から手渡しではなく、指定した場所に届けてもらうことで荷物を受け取れるサービスをいいます。置き配場所は、運送会社によって異なりますが、玄関前や宅配ボックス、ガスメーターボックス、物置、車庫などに指定することができ、生活スタイルに合わせて置き配場所を選択することが可能です。昨今、インターネットで商品を購入するECサイトの利用拡大を受けて、配達員が運ぶ宅配取扱個数が増大し、それに伴い再配達も増えています。運送業界ではドライバー不足が深刻化するなか、再配達率が高いことで宅配業者に負担がかかっています。国土交通省においても再配達の削減を図るため、宅配ボックスや置き配などの多様な受け取り方法が推奨されています。再配達とは、1度荷物を配達して不在のため持ち帰り、再び荷物を配達することです。宅配業者では約1割が再配達されているといわれており、再配達すると、配達者の労働力や、配達に使用するトラックの排出するCO2により、環境面でも大気汚染の懸念が高まります。そのことから、運送会社やFCサイト業者による置き配サービスを提供することで、再配達の削減が期待されています。また、今まではオートロックマンションは、不在の場合、荷物を配達できないことがほとんどでしたが、昨今ではオートロックマンションでもデジタルキーなどを活用した、置き配サービスの提供も開始されています。置き配は利用者にとっても利便性が高いサービスです。仕事で荷物を直接受け取れない場合や、荷物を非対応で受け取りたい場合などに置き配を活用すると、荷物を確実に受け取れます。ほかにも、在宅中で手が離せないことで玄関まで行けない場合にも役立ちます。置き配は行動の自由度が増えます。在宅で直接荷物を受け取る場合には、自宅で待機し留守にすることはできません。置き配を利用すると、荷物を待つためにスケジュールを空ける必要がなく、時間や行動の制限をされないことがメリットといえます。
◎置き配における注意点
家に居なくても、指定した場所で確実に荷物を受け取ることができる便利な置き配サービスですが、一方で注意しておかなければならない点もあります。置き配は、盗難に遭うリスクが伴います。置き配の指定場所を玄関前や目に付きやすい場所などに指定した場合、長時間荷物を放置すると盗難される可能性も否定できません。置き配場所に完了した荷物が盗難された場合、自己責任の可能性が高いことから、置き配場所の検討や置き配の荷物が届いたら、早めの回収などの防犯対策も必要です。宅配ボックスや置き配バックなどは、荷物を安全に確保できるため、安心して荷物を受け取れる防犯性が高い置き配場所で、盗難防止対策の強化に非常に有効です。置き配では、誤配送や破損などの懸念があります。荷物を配達員から直接受け取る場合は、住所や名前など目の前で確認することができるため、誤配送の場合、直ぐに気付けます。一方で、置き配を利用した場合、荷物を帰宅後に確認するため誤配送があった場合には、宅配業者に連絡するなど手間がかかります。また、置き配の荷物が雨や風による影響により、荷物が濡れてしまったり、強風で破損したりするリスクも否めません。置き配場所には、天候の影響を受けにくい場所に指定することも大切です。マンションでは置き配ルールに遵守しましょう。マンションにおいては、消防法により廊下や階段、避難口など避難する際に支障をきたす場所に荷物を置くことは禁止されていますが、宅配の荷物などにおいては、大きさなどの規制をクリアすれば暫定的に許されています。政府ではマンションで置き配を利用するには、置き配サービスの利用できる時間の制限や、置き配ができない荷物などのルールの規制が求められています。マンションで置き配をする場合、マンションの置き配のルールを確認しましょう。
◎置き配に適したIPインターホンの仕組み
IPインターホンとは、IPネットワーク技術を用いて音声やビデオ通話を行う新しいインターホンシステムです。IPインターホンは従来のインターホンと異なり、建物からだけでなく、離れた場所からでも応対できることや、高品質の音声で会話できる点が特徴といえます。従来のインターホンでは、エントランスの玄関機と室内用親機は基本的には有線で接続するため、通話できる距離には限りがあります。一方でIPネットワーク対応インターホンは、IPインターネットや無線を利用することで、離れた場所からの通話が実現します。置き配に適したIPインターホンは、居室親機が不要でスマートフォンだけで応対ができ、エントランスから呼び出しがあると、離れた場所からでも来訪者応対やオートロック解錠できる点がメリットです。不在中に宅配業者から荷物が届いた場合、スマートフォンから置き配の依頼をすることやオートロックの解錠が行えます。そのため、IPインターホンシステムは、マンションやオフィス、工場、学校など多種多様な分野で導入されています。従来のインターホンでは音声や映像の性能に限界がありますが、IPインターホンは、逆行や夜間においても鮮明に撮影することが可能で、高性能の音声や映像で会話することができる優れたシステムです。クリアに撮影することで、置き配を狙った不審者などの抑止効果にも貢献し防犯性を高めます。また、IPインターホンは、低コストや省スペースで導入することが可能です。今までのインターホンは、サーバーや制御装置や複雑な配線工事などが必要になるため、導入コストが高額になることや、設置するスペースの確保が必要です。IPインターホンは、サーバーや制御装置が必要なく、PoEスイッチを使用すれば、1本のケーブルで通信と電力を供給することが可能なため、大幅なコスト削減や省スペースでの導入が叶います。
◎IPインターホンと防犯カメラの活用で置き配の防犯対策
置き配は、家に居なくても荷物が受け取れて便利ですが、盗難やカラス被害などの置き配のトラブルも発生しています。IPインターホンに防犯カメラを連動すると、荷物の置き配の盗難などの防犯対策に効果的です。マンションや戸建て住宅においても、セキュリティ対策のため、年々、防犯カメラの設置が増えています。防犯カメラは、犯罪やトラブルの防止などを目的として設置するカメラのことです。防犯カメラは犯罪の抑止力になることから、見えやすい場所に取り付けられています。防犯カメラの機種は、主にドーム型やバレット型、ボックス型、全方位型などが活用されています。ドーム型は、半球形のカバーの内部にレンズがあるため、見た目の威圧感がなく、オフィスや店舗などで活用されている防犯カメラです。バレット型やボックス型は、四角い箱の中にレンズがあり、一般的に高画質な映像を記録することができ、見た目でカメラの存在をアピールできるタイプです。全方位型の防犯カメラは、人の動きなどをむらなく撮影したい場合に向いています。防犯カメラの機能には、侵入検知や威嚇機能のほか、AI技術を活用した顔検出機能などを搭載した製品も存在します。AIを搭載した威嚇機能は、家族などをホワイトリストに登録し、不審者をブラックリストに登録しておくと、警戒の要不要をAIで判断して威嚇する優れた機能です。IPインターホンと防犯カメラを連動することで、置き配場所や宅配ボックス周辺、門、通路などを統合して監視や録画することが可能です。防犯カメラをIPインターホンや置き配場所に設置することで、荷物の盗難防止や抑止力にもなります。IPインターホンと防犯カメラを組み合わせると防犯性が格段にあがります。IPインターホンは離れた場所からでも遠隔対応ができることや、来訪履歴を記録することができるほか、防犯カメラの録画機能で、置き配においてのセキュリティを大幅に強化します。
◎防犯性を高めるIPインターホンPE01の機能
スマートフォンの専用アプリで操作が行えるPE01は、いつでも、どこからでも、スマートフォンの遠隔操作で来訪者の応対や扉の解錠が行えるIPインターホンです。外出中に宅配業者から荷物が届いた場合でも、アプリの映像を見ながら、置き配の依頼やオートロックの解錠が行えます。PE01は室内用親機を設置せずに、スマートフォンの専用アプリから確認や応対、解錠が行えるため、従来のインターホンと比べるとコストを抑えることが可能です。置き配の盗難防犯対策に有用なIPインターホンPE01は、専用アプリ、QRコード ICカード、専用ICタグキー、暗証番号認証、顔認証などさまざまな解錠方法が搭載されています。スマートフォンに専用アプリをインストールすると、専用アプリからオートロックの扉を解錠します。QRコードキーには本人用と、ワンタイムかつ時間制限を設けて解錠ができる来訪者用が搭載されています。専用IC タグキーや、MIFAREカードを使ったICカード認証は、カードセンサー部分に2cm以内にかざすだけで解錠できる認証方法です。暗証番号認証は、数字の組み合わせを入力して解錠することができ、ICカードやICタグキーを忘れた場合にも役立ちます。顔認証は、カメラセンサー部分から1メートル以内であれば、カメラに顔を向けるだけで扉を解錠でき、利便性に優れた認証方法です。また、PE01の通話機能には、エコーキャンセラー機能や双方向同時通話機能が搭載されています。双方向同時通話機能とは、来訪者と通話する際、一方が話している間でも、一方でも話ができる機能です。エコーキャンセラー機能は、音声や映像の遅延を調整する機能のため、ストレスフリーで快適な通話が実現します。ほかにも、PE01には簡単な入退室管理機能が搭載されており、いつ、誰が入退室したのかの記録ができ、不審者の不正侵入なども履歴が残ることから建物内の防犯対策に役立ちます。万が一、侵入者を発見した場合、緊急アラームのボタンを押すと緊急事態を周知できるため、置き配の盗難防止にも効果的です。
◎置き配の防犯対策にIPインターホンPE01を用いた活用シーン
誰でも建物内に入って行けるマンションに、玄関前に荷物の置き配をすると、荷物が盗難やいたずらをされるリスクが伴います。IPインターホンは、入室記録や遠隔操作が行え、不正侵入などを防ぎ防犯性の高い構造を構築します。
⚪︎オートロック機能がない集合住宅マンションにPE01を活用
オートロック機能がついていない集合住宅マンションに置き配をする場合、盗まれるリスクが高くなるため、盗難対策が重要です。エントランスの出入口にIPインターホンを導入すると、入室者を制限することで置き配の防犯性を強化し、マンション内の安全性を高めます。また、防犯カメラやパソコンなどの外部機器と連携することで、不審者などの不正侵入を抑止し、置き配の盗難防犯対策を強化します。IPインターホンを複数ある扉に活用した場合、管理人室と連携すると、一括管理システムの活用をすることができ、全ての扉の訪問者やセキュリティ管理などを管理人室で統括して管理が行えます。
⚪︎築年数が長い集合住宅マンションにPE01を活用
築年数が長い集合住宅マンションでは、映像が映らないタイプのインターホンも多く使用されており、カメラ付きインターホンと比べると、防犯性が劣ります。インターホンの防犯対策を強化するのであれば、IPインターホンが有効です。従来のインターホンからIPインターホンPE01に交換すると、来訪者から呼び出しがあると、スマートフォンで画像を見ながら応対でき、遠隔操作でエントランスの解錠や、置き配の依頼もできることから、置き配の盗難の防犯対策にも貢献します。また、PE01は録画機能が搭載されており、不審者の訪問履歴やトラブル時の映像記録ができるため、万が一トラブルが起きた場合に履歴管理から確認が行えます。
◎まとめ
置き配は利用者、配送業者のどちらにもメリットがあるサービスですが、置き配の盗難などのトラブルが発生することがあるため、建物の出入口にIPインターホンを導入すると、置き配の防犯性を強化します。さらに防犯性を高めるためには、防犯カメラや宅配ボックス、置き配バックなどを利用する対策も重要です。カギ舎では、置き配の防犯対策や建物内の安全性を高めるエントランス用の、IPインターホンPE01を取り扱っています。IPインターホンをご検討の方は、お気軽にカギ舎までお問い合わせください。












