顔認証と指紋認証の精度を用いた入退室管理システム

生体認証とは、顔認証や指紋認証、虹彩認証、静脈認証といった、個人によって特徴が異なる要素を用いて、個人を識別する認証方法です。個人の顔や指紋をあらかじめ登録することで、精度の高い解錠・施錠が可能です。生体認証は、模倣が難しい個体固有の身体的特徴を認証の鍵として使用しています。極めて重複が生じにくいことから、セキュアなだけではなく、精度の高い認証方法としても広く知られ、多くの建物・施設が安全性向上などを目的に、積極的に取り入れられています。この記事では、顔認証と指紋認証の仕組みと、それぞれの精度や安全性についてご紹介します。

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◎顔認証と指紋認証の仕組み

生体認証のなかでも代表的な認証方法は、顔認証と指紋認証です。精度があることはもちろん、顔と指紋の情報を認証のキーとするため、虹彩認証や静脈認証と異なり、イメージしやすい認証方法となります。顔認証とは、カメラでとらえた顔の目・口・鼻の位置や距離、顔の領域面積を読み取り、事前に入室権限を与えられている顔と照合することで、個人を識別する高精度な認証方法です。顔の識別方法には、ビジュアル方式（＝2D）認証とIR方式（＝3D認証）があります。ビジュアル方式（2D方式）は、平面的に顔を分析する認証方法です。カメラに映った顔の目・鼻・口の位置を測定・分析し、登録済みの顔と一致するかどうか検証します。ビジュアル方式の顔認証は、スマートフォンなど多くの端末で取り入れられ、広く普及しているため、対応している顔認証リーダーも多く存在します。IR方式（3D認証）は、立体的に顔をとらえて個人の識別を実施する方法です。赤外線センサーをビジュアル方式に付け加えることで、精度を上げながら、立体的に個人の顔を分析することが可能です。顔の照合を行う時は、対象の顔の凹凸など立体的な情報も個人を識別するための要素として使用されるため、ビジュアル方式よりも、その精度はより確実になります。指紋認証は、指先の指紋を利用して個人を識別する高精度な認証方法です。指紋は、渦を巻いたような形状ですが、隆線と呼ばれる盛り上がった部分と谷線という凹んだ部分で形成されています。隆線という縞模様には、途切れている・分岐している箇所があり、個人により特徴は異なります。この途切れている位置や分岐している方向を測定して得られる特徴点を用いて、精度の高い指紋認証を実現します。また、指紋認証の認証方法には、超音波・静電容量・光学と3つ方式があり、それぞれ特徴があります。とくに、超音波方式の指紋認証は、指紋を読み取る部分の汚れや、指についている水分は認証の妨げにならないため、指紋認証のなかでも非常に精度の高い認証方式です。

◎顔認証の精度と安全性

顔認証は、個人の顔を認証の鍵とするため、非常に精度の高い認証方法です。また、個人を見分ける方法には2種類あり、顔認証を導入する際は、ビジュアル方式（2D認証）とIR方式（3D認証）の選択が可能です。ビジュアル方式の顔認証は、人間の顔を2次元で分析することで、個人を見分けます。顔のパーツを使用して認証する、つまり、真似できない要素を個人特定の判断材料とするため、識別能力・精度が高い認証方法です。人間の目で見たら似ているような顔でも、顔認証システムを通して解析したら、目や鼻の位置も人により異なります。2次元で人間の顔をとらえたとしても、信頼できる精度を保ちます。一方、化粧による顔の変化や光の反射・照明が精度に影響を与えるシチュエーションもあるため、ビジュアル方式を導入する時は、精度の高い顔認証リーダーを導入する必要があります。IR方式の顔認証は、目・鼻・口の位置情報はもちろん、精度を上げるために、顔の奥行・凹凸を含めた情報も加味して、個人を判断します。立体的に顔を解析するため、ビジュアル方式と比較すると、さらに精度が高く、進化した認証方法といえます。精度のあるIR方式の顔認証では、化粧をして目や口の位置が視覚的に変化していても、赤外線センサーにより顔領域の測定が可能なので、化粧による顔の変化にも対応できます。また、太陽光や照明の反射による影響も受けません。同様に、暗所でも赤外線センサーが力を発揮するため、顔認証の精度を保証します。万が一、写真をカメラにかざすことで侵入を試みようとしても、立体情報も必要とするIR方式の顔認証は、2次元情報しかない顔写真は通用しません。非常に高度な精度を保ちながら、個人の判断が可能な方法がIR方式による顔認証です。ビジュアル方式（2D認証）・IR方式（3D認証）いずれも、模倣が困難な人間の顔情報を利用するため、個人を特定する際の精度は、非常に信頼ができます。さらに、精度や安全性を高めるために、マスクをしていても識別可能か・時がたったことで変化する人間の顔にも対応可能かなど、精度と信頼性の高い顔認証リーダーを導入すると、安全性が格段に向上します。また、顔は日常生活で個人を判断する材料ではありますが、同時に個人情報でもあります。指紋認証も同様ですが、登録した情報が暗号化されて保存されるなど、システムのセキュリティにも配慮すると、精神的な安心や安全面も使用者に与えることが可能です。

◎指紋認証の精度と安全性

資料提供：株式会社KJ-TECH本社　株式会社KJ-TECHjapan

指紋の隆起している「隆線」と呼ばれる線の途切れているポイント・分岐しているポイントの情報を複数解析することで、個人を見分ける認証方法が指紋認証です。一般的に指紋は、万人不同とも呼ばれ、個体により特徴が異なるため、同じ特徴を持った指紋はないとされています。また、指紋は時がたっても変化しない、終生不変のものとして、知られています。つまり、万人不同かつ終生不変の指紋を認証のキーとする指紋認証は、個人を識別する際に高い精度を発揮します。指紋認証は精度のある認証方法ですが、万が一に備えて、リレーションという指紋認証の方法も組み込まれた指紋認証リーダーを導入すると、さらに指紋認証の精度を上げることが可能です。それぞれの企業・施設が求める安全・精度のレベルにより取捨選択は異なりますが、極めて機密度が高いエリアへの認証手段として、指紋認証は有用です。隆線の分断点と分岐点を特徴点と呼び、指紋には複数存在します。リレーションとは、数多くある特徴点を抽出し、特徴点同士の間に走る隆線の本数を測定することで、さらに本人確認の精度を向上させます。20から40の特徴点の同一性のほかに、特徴点の間にある隆線の数を用いて、より高精度な指紋認証を行います。万人不同で終生不変の指紋を認証方法とする指紋認証は、顔認証と同様に、精度の高い個人特定能力を有しています。指紋認証は、個人の身体的特徴を鍵とするため、通常、模倣は容易ではありません。指紋認証は紛失や流用の可能性が非常に低く、覗き見たとしても指紋は読み取れない特徴から安全性が高いといえます。カード型や物理的な鍵は失くしてしまったり、置き忘れてしまったりすると、入室は難しくなります。さらに、本当に紛失した場合は、鍵穴の変更やカード登録の抹消など、管理担当者の負担が発生します。一方、指紋認証は本人が認証リーダーの前にいれば、本人の指が鍵になります。紛失することもなければ、暗証番号のように後ろからの覗かれて番号を盗まれる心配がないため、流用されるリスクがありません。指紋認証は、非常に個人識別能力が高く、精度も高い認証方法です。指紋の特徴点だけでも、個人特定の精度は保たれますが、リレーションも取り入れた指紋認証リーダーを導入したら、さらに高精度な識別も実現可能です。企業など、それぞれが必要とする精度・安全性に応じて、柔軟に対応できる認証方法です。
真皮認証

資料提供：株式会社KJ-TECH本社　株式会社KJ-TECHjapan

◎KJTECH&KJTECH japanの顔認証と指紋認証リーダー

KJTECHは、セキュリティの課題に取り組んでいる企業です。確かで高度な技術力をもち、かつ生体認証に特化した企業として、世界で地位を確立しています。KJTECH&KJTECH japanの指紋認証リーダーは、高い精度を有するだけではなく、指紋認証速度も1秒未満、間違いのない本人認証とスムーズな出入りを可能にしています。同様に、顔認証リーダーもマスク着用時の認証に要する時間は1秒以下を実現しています。ビジュアル方式・IR方式、両方のリーダーがあるため、施設や建物、求める精度にあわせて選択可能です。

○FE-500

FE-500は、顔認証に対応している製品で、サイズは192mm×92mm×30mmと縦長の顔認証リーダーです。色味は落ち着いた色が採用されているため、建物・施設の風景にも自然に溶け込みます。FE-500は、IR方式（3D認証）が取り入れられた顔認証リーダーです。人間の顔を立体データとして解析・照合できる、かつマスクをした顔にも対応しているため、非常に精度の高い本人認証を提供します。同時に、精度を保証しながらも、1秒を切る認証速度（50K1:Nモード）が可能なため、一定時間立ち止まるストレスもありません。

○FE-500S

FE-500Sのサイズは、192mm×92mm×30mm、FE-500と同サイズの顔認証リーダーです。色合いも似ているため、場所を選ばず設置できます。顔認証リーダーとしての特徴は、IR方式の採用・認証速度1秒以下（50K1:Nモード）、最大5名までの同時認証、マスクをしていても識別可能と非常に高い性能と精度を利用者に提供します。50,000人までの顔を登録できるため、多くの人が出入りする施設には最適です。顔認証リーダーFE-500Sは、体温測定が可能なため、体調が悪い人に対して注意喚起を行うことができます。

○FE-600

FE-600は、顔認証機能と指紋認証機の両方が備わっている、高精度な認証リーダーです。顔認証リーダーとしては、ビジュアル方式（2D認証）を採用しています。認証速度は、ほかのリーダーにも引けを取らない1秒以下（50K-Face1:Nモード）で、マスクをしていても認証可能な高精度のリーダーでもあります。指紋認証リーダーとしては、5,000個の指紋を登録できるため、顔認証と指紋認証を組み合わせて使用することで、高精度かつ安全な認証をもたらします。

◎入退室管理における顔認証と指紋認証の導入実績

個々の身体の情報が鍵となるため、認証精度が高く安全性に優れた顔認証・指紋認証は、多くのシチュエーションで採用されています。

○企業に顔認証リーダーを導入

デジタルマーケティングを支援している企業では、従業員と顧客情報を同時に守るために、精度の高い認証方法を探していました。IR方式（3D方式）の顔認証システムの精度と性能を知り、オフィスエントランスに顔認証リーダー設置を決めました。誤侵入を防げる高精度なリーダーをひとつのドアにつき2台備えたことで、従業員の立ち入りも滞りなく行えています。また、精度の高い顔認証を導入したことで、取引先の信頼を得られました。

○遊園地に顔認証リーダーを導入

不特定多数が1日に何度も訪れる遊園地では、精度の高い個人認証と行列による待ち時間で満足度を下げない方法を探していました。解決手段として、個人特定の能力・精度が高いIR方式の顔認証リーダーを各エントランスに取り付けました。認証速度も速く、お客さまひとりに要する確認時間は大幅に改善され、満足度も上がりました。精度の高い顔認証は、瞬時に本人を特定することで、入園パスの不正利用を防ぎ、なめらかな案内を実現しました。

○市役所に顔認証リーダーを導入

ICカードで入退室を管理していた市役所では、マイナンバー対応のために、精度が確保された認証とセキュリティ面でも安全な認証方法を模索していました。市役所には勤務時間が異なる職員も多くいたため、職員個人に紐づいた精度の高い認証を取り入れることで、業務負担軽減・市民への安心提供を目指し、指紋認証を導入しました。従前と比較して、紛失のリスクがなくなっただけではなく、より高精度に個人を特定できる指紋認証システムは、課題解決に大きく貢献しました。

◎まとめ

顔認証・指紋認証は、模倣が困難な個人の身体的特徴、たとえば、目鼻の位置や凹凸、指紋を認証の鍵として利用します。個人の特定能力が高いだけではなく、精度も確保してくれる安全・安心な認証方法です。顔認証についていえば、二次元で分析・判別するビジュアル方式よりも三次元で顔を判定するIR方式の方が、認証の精度をより約束してくれます。顔認証と指紋認証を組み合わせると、精度を格段に向上させることも可能です。カギ舎は、KJTECHおよびKJTECHjapanの正規代理店です。顔認証・指紋認証の導入をご検討の際は、お気軽にカギ舎へお問い合わせください。

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