落雷により故障したインターホン修理
多くの住宅やマンションなどの賃貸物件などの玄関で利用されているインターホンは、来客や有無や宅配便の到着などが室内から確認でき大変便利な機器です。しかし豪雨や台風に伴う落雷によりインターホンが通じない、またはモニターが映らないなどの不具合で修理が必要となるケースがあるため注意が必要です。この記事ではインターホンの種類や給電方式、インターホンの故障の原因となる雷サージや修理が必要となる不具合の症状、実際の落雷事例などについて詳しくご紹介します。

◎インターホンの種類
ひとことでインターホンと言っても実にさまざまな種類があります。呼び出し機能及び通話機能のみのインターホンには受話器付きのタイプとハンズフリーのタイプがあります。最近は一般的な住宅でもテレビモニター付きインターホンが主力となっており、玄関側に設置されている子機には小型カメラが内蔵されているため室内側のインターホン親機のモニターで訪問者を確認することができます。静止画記録機能は多くのインターホンで標準装備となっていますが、静止画だけではなく動画録画ができるインターホンは親機本やSDカードに画像を保存しておくことが可能です。スマートフォンのようにインターホンの液晶画面に触れることにより操作できるタッチパネルタイプもあり、ワイド画面にしたりズームしたり画面を切り替えることができるインターホンもあります。LED機能がついているインターホンであれば外が暗くても玄関にある子機のカメラから訪問者をはっきり確認できるため夜間の対応時にも安心です。
スマートフォンとインターホンを連動させることにより外出先からでもインターホンで撮影した映像をチェックしたり訪問者と直接通話できる高機能を備えたタイプもあります。テレビモニター付きインターホンには一般的なインターホンの機能のほかにもガス漏れや火災発生の際に警報音を発するセキュリティ機能を備えた製品もあります。セキュリティセンサーと連携させることにより侵入者が玄関ドアや窓を無理やりこじ開けようとすると警報音を鳴らしたり、屋外に設置されているセンサーカメラが不審者を検知すると音で異常を知らせることも可能なものもあります。以前は玄関ドア付近にインターホンを設置する場合には電気の配線工事が必要でしたが、近年は工事の不要なワイヤレスインターホンが普及しています。コードレスインターホンとも言われていワイヤレスインターホンドのメリットとしては、インターホンで来客の呼び出しに対応するために玄関まで行く必要がなく室内のどこにいても対応ができることが挙げられます。コードレスの電話機がインターホンの代わりになる製品であれば、家のなかで子機を持ち歩けば電話にもインターホンのどちらにも応対ができるため大変便利です。インターホンはその給電方式にもさまざまな種類があります。
◎インターホンの給電方式
インターホンを作動させるのに電気を供給する方法には電源コード式と電池式、電源直結式の3つがあります。電源コード式はインターホンの電源をコンセントから供給するタイプであり、室内の親機をコンセントに接続することにより玄関に設置されている子機へ電力を供給する仕組みとなっています。この方式であればコンセントから安定して電気を供給できますが親機の近くににコンセントがなければならないため新たに設置する際には配線の確認が必要となります。電池式のインターホンはコンセントの場所を気にすることなくどこでも手軽に設置できます。電池式インターホンは電池が切れるとインターホンが使えなくなってしまうため定期的に電池を交換する必要があります。インターホンのなかには、電池切れが近づくとランプが付いたり音が鳴るなどして知らせるものもあります。電源直結式のインターホンは電気業者や鍵の専門業者が壁のなかに配線通す工事をして電源を確保します。インターホンのコードを壁のなかに納めることができるため見た目がすっきりしているのが特徴的であると言えるでしょう。電源コード式や電源直結式のインターホンは落雷の際には、雷の電気がコンセントや壁のなかの配線を伝ってインターホンの故障の原因となるため気を付けなければなりません。電池式のインターホンの場合も住宅や庭の地面に直接落雷した場合、やはりインターホンの不具合の引き金となり修理が必要になるケースもあるため注意が必要です。
◎インターホンが故障する原因「雷サージ」とは
インターホンが落雷時に何らかの不具合が生じ修理が必要となった場合は、雷サージという現象が起こったことが考えられます。雷サージとは、落雷した際に発生する高電圧や電流のことを言います。この雷サージがインターホンやパソコン、テレビなどの家電製品の故障の引き金となり修理が必要になる場合もあるため注意が必要です。落雷による雷サージには直撃雷や誘導雷、逆流雷の3種類があります。直撃雷とはその名称の通り、落雷が建物や電線、避雷針などに直撃することを指して言います。雨が降った際に雷が落ちた様子を目撃したことがある方もいると思いますが、この落雷は直撃雷のことを指していいます。誘導雷は落雷の際に発生した過剰な電圧が誘導電流を引き起こすことにより、屋内の電話線やTVアンテナ線などのケーブルを伝わって一時的に高電圧状態となります。そのためインターホンや家電製品、パソコンが故障するケースがあります。特にインターホンの故障の原因となり修理が必要となることが多いのが誘導雷であると言われています。最近は、パソコンやテレビなどがインターネット回線とつながったネットワーク家電が増えてきており、これらはこれらコンセントだけでなくアンテナ線、ケーブルなど配線で結ばれているため落雷による被害に遭った場合に修理や交換をする必要が生じます。誘導雷の影響する範囲は比較的広いと言われており数km先の落雷からでも被害を受ける場合があるため、自宅の近くでゴロゴロという雷が鳴ったら誘導雷の可能性があるため注意しなければなりません。侵入雷、接地雷とも呼ばれている逆流雷は、避雷針や地面などへの落雷が地面を伝わりアース線から建物へと逆流した状態を表します。雷サージによるインターホンやパソコンなどへの機器の影響は一般的な故障と区別がつきにくい場合が多いですが、見た目に特に異常がなくても落雷によりインターホンの内部の部品が損傷している可能性があり修理しなければならないため注意が必要です。では、落雷によりインターホンに修理が必要な故障がある場合どんな不具合が見られるのでしょうか。

◎落雷により故障したインターホンに起こる不具合
インターホンのボタンを押しても反応しない、通話ができないなどのトラブルが起こった際には本当にインターホンに修理が必要かどうかきちんと確認してみることが大切です。インターホンが鳴らないときは、まず親機の音量設定を確認してみましょう。音量がオフになっていたり下がっていた場合にはインターホンの音量をオンにして音量を上げるようにしてください。電源コード方式であればコンセントにプラグがきちんと挿さっているか、電池方式のインターホンの場合には電池が切れていないかどうか確認し新しい電池に交換するなどしてみてみましょう。それでもインターホンのトラブルが治らない場合は、落雷などの影響により修理が必要である可能性が高いと言えます。インターホンの鳴らない場合には、落雷によりインターホンのボタンが故障していたり配線が切れてしまったこと、スピーカーが故障していることが考えられます。インターホン内部の配線を確認するためには修理する際と同様に取り外さなければならないため、鍵の業者などに修理を依頼して見てもらうようにしましょう。落雷によりインターホンで通話ができないという場合にはマイクやスピーカーの故障、断線などが想定されます。インターホンの音声に雑音が入ったりキーンという高い音が生じるハウリングが起こるなどの症状がある場合には、落雷により引き起こされた高電圧の電気が地中の電気線と接触したことが考えられます。インターホンの呼び出音は鳴るにもかかわらずテレビモニターが映らないというケースでは、落雷の衝撃によりインターホンのカメラが故障したり配線不良などが考えられ修理が必要となります。このように落雷によってインターホンにさまざまな不具合を引き起こす場合があり、状況によっては修理や交換をしなければならなくなることもあります。
◎インターホンの落雷事例
近年は台風やゲリラ豪雨に伴う落雷により自宅のインターホンやパソコン、家電製品が故障し修理が必要となる事態が増えています。たとえ離れた場所で落雷があったとしても、雷の電気はインターホンの配線や電話・インターネットの通信ケーブル、ガスや水道の配管を通って流れ込み修理が必要になるほどの不具合が生じてしまうことがあります。東京都内のある戸建て住宅では数日前にゲリラ豪雨があり比較的近い場所で落雷があったことが原因で、まだ4〜5年ほどしか使用していないインターホンに不具合が見られるようになりました。この住宅では電源コード方式のテレビモニター付きのインターホンを使用していましたが、子機のボタンを押してもチャイムが鳴らずモニター画面も何も映らなくなってしまったというトラブルが生じました。宅配便が来たことではじめて故障していることに気付き業者に修理を依頼しました。インターホンの不具合は発見が遅れると来訪者の対応ができなかったり、不審者を見逃すなどの防犯レベルの低下にもつながる可能性があるため、日頃からインターホンが故障していないか定期的にチェックし早めに修理や交換をすることも大切であると言えるでしょう。大阪府の住宅では、落雷が地面を伝わり絶縁体を損傷させて放電しました。インターホンに放電したことで屋内のテレビなど他の家電製品への影響はなかったようですが、インターホンのボタンを押しても鳴らなくなるという症状が起こりました。業者がインターホンのカバーを取り外し内部を確認すると、落雷の影響でチャイムを作動させるための配線部分が断線していたため修理を行いました。1度落雷によるインターホンの故障が起こり修理を依頼しても、再び落雷した際に不具合が起こる可能性は十分に考えられます。そのため落雷によってインターホンの故障が起こった場合、どこへ修理を依頼すればよいのかあらかじめ把握しておくことが非常に重要です。

◎落雷で故障したインターホン修理の依頼先
落雷によりインターホンに不具合が生じた場合、火災保険に加入していれば保証対象になることがあります。しかしインターホンの故障が経年劣化によるものである可能性がある場合は修理の対象外となるケースもあるため確認しておくと良いでしょう。住宅やマンションなどのインターホンは毎日使用されるため経年劣化が進みやすいとされています。実はパソコンやほかの家電製品と同様にインターホンにも寿命があり、使用頻度により異なりますがだいたい10~15年であると言われています。特に設置から15年以上が経過したインターホンは修理や交換が必須になってきます。電源コード式や乾電池式のインターホンはホームセンターなどでも販売されており手軽に入手することができます。そのため落雷などで故障した際にインターホンを自分で修理したり設置しようと考える方もいるかもしれません。しかし安易に自分で作業を行うとインターホンの誤動作が起こりやすくなったり正しく設置できないことが多いので避けましょう。インターホンを設置する際には子機や親機の設置場所はもちろん、インターホンの高さや角度などにも十分に注意を払う必要が生じます。インターホンのチャイムのボタンが押しやすい高さにくるように調整したり、テレビモニター付きのインターホンの場合はできるだけ広い範囲が映し出されるように角度調整しなければならないといった難しさがあるためインターホンの修理や設置は鍵の専門業者などに依頼するのがおすすめです。特にインターホンの修理の際に配線工事や埋め込み作業などが必要な場合は感電する危険性があるため、電気工事士という資格を持つ作業者が修理や交換工事を行わなければならないと法律で定められています。また玄関の鍵が電気錠でインターホンと連動しているという場合も、インターホンの修理は電気工事士が在籍している鍵の業者に依頼する必要があります。インターホンの設置は不審者の発見など防犯対策にもつながるため、落雷で故障したり経年劣化により修理や交換が必要になった場合には鍵の業者などプロに依頼するのが最適です。
◎まとめ
落雷によりインターホンが鳴らないなどの不具合が生じた場合にはできるだけ早く修理する必要があります。カギの専門業者であるカギ舎では落雷により故障したインターホンの修理や交換はもちろん、鍵に関するさまざまな依頼や相談に対応しています。落雷によりインターホンに不具合が起こった場合、また鍵に関することでお困りの方は年中無休で24時間対応可能なカギ舎にぜひ1度ご相談ください。