扉 電気錠
セキュリティ強化や鍵を失くすリスクを避けることなど目的で、一般住宅やオフィスの扉に電気錠の取り付けを検討されている方も多いのではないでしょうか。電気錠とは、鍵穴に鍵を差して回すことにより開閉する錠前とは異なり、電気配線によって作動する鍵のことを指して言います。そこで今回は、電気錠を設置可能な扉の種類や電気錠の仕組み、扉に電気錠を取り付けるメリットなどをご紹介します。
◎扉の種類
○開き戸
丁番などの金具を軸にして、前後に開閉するタイプの扉が開き戸です。木製やアルミ製、鉄製の扉、骨組みの両面に合板を貼った表面が平らな扉であるフラッシュドアなどさまざまな種類がありますが、多くのタイプで電気錠の取り付けが可能です。
○引き戸
レールの上をスライドさせて開閉するタイプの扉である引き戸には、片側に開閉するタイプのオーソドックなタイプである片引き戸や、2枚の戸と2本の溝で構成されているタイプの引き違い戸などがあります。引き違い戸にはさらに3枚以上の扉で構成されている3枚戸や4枚戸などあり、中央から2枚の戸を溝やレールに沿って両側にスライドして開閉するタイプの引き戸である引き分け戸にも電気錠を取り付けることができます。
○框戸
框戸とは、四方を框材、いわゆる化粧材と呼ばれる木材で囲んだ内側に、ガラスや羽板、鏡板などをはめ込んで一枚戸にした構造になっている扉です。框材ではなくアルミ材を使用したアルミ框戸もあり、いずれも電気錠の設置が可能です。
○重量扉
店舗や工場の倉庫の扉などによく利用されている重量扉にも電気錠が取り付けられます。重量扉は扉が重いため、ハンドルを回すと扉の上下からロッドと呼ばれる棒が出てくるグレモン錠の設置が必要となります。
○防音扉
ゴムパッキンにより、扉と扉の枠、床とのすき間を減らし音の流れを遮る構造になっているのが防音扉です。寝室やトイレ、音楽ホールなどでよく用いられており、扉を閉めた際にパッキンがつぶれ密着して気密性を高め、音を遮る仕組みとなっています。扉が軽いと音が響きやすくなるため、扉自体の振動を防ぐため重くて厚い素材を選ぶといいとより防音性が高まると言われています。

◎電気錠の種類
電気錠とはその名前通り、配線による電気によって扉の開閉をコントロールする鍵のことを言います。電子錠のように電池交換の必要のないことがメリットとして挙げられますが、取り付ける際には国家試験である電気工事士の資格を持つ鍵の専門業者などに設置を依頼する必要があります。電気錠は電気錠本体、操作部分、制御部分の3つの部分から成り立っています。一般的に扉に設置される電気錠本体には、鍵穴がないものやドアノブ、ドアハンドルがついているものがあります。電気錠の操作部分とは、リーダーにICカードをかざしたり暗証番号を打ち込むことで解錠できる部分のことを指します。電気錠の制御部分は電気錠本体と操作部分を作動させる心臓部のような重要な役割を果たしている部分です。電気錠の種類は、暗証番号タイプやリモコン・ICカードタイプ、指紋認証などの生体認証タイプ、タッチキータイプなどがあります。暗証番号タイプの電気錠は、テンキーに暗証番号を入力することで解錠をすることができます。鍵を持ち歩く必要がないため鍵の紛失や盗難などのリスクを避けることが可能です。ICカード・リモコンタイプの電気錠のカードタイプはカードをリーダーに通したりかざすだけで、リモコンタイプはリモコンキーのボタンを押すだけで扉の電気錠を解錠できます。リモコンタイプは電波式であるため、そのつど取り出す必要がなくポケットのなかに入れたままでもリモコン操作することができます。電気錠の生体認証の一種である指紋認証タイプは、あらかじめ登録しておいた指紋をリーダーが読み取り本人かどうかを確認して扉を解錠することができるタイプです。生体認証には指紋認証のほかにも顔認証や静脈認証などがあります。タッチキータイプの電気錠は、鍵はバッグにしまったままでも電気錠のセンサーの部分に手を触れるだけで扉を解錠することが可能です。電気錠の解錠方法は複数を組み合わせることもでき、例えばICカードと暗証番号を合わせて扉の電気錠の解錠を行えば、万が一ICカードを失くしても不正に解錠される心配がないためキュリティ性を高めることにつながります。

◎扉に電気錠を取り付けるメリット
電気錠を扉に取り付けるメリットとしては、まず第一にセキュリティ性を高めることができることが挙げられます。電気錠には鍵穴そのものがないものやあっても見えない構造になっているものが多いため、一般的なシリンダー錠などのようなピッキング被害に遭うも心配がありません。電気錠はほとんどがオートロックシステムと連動しており扉を閉めると自動的に施錠してくれるため、鍵の締め忘れがないことも大きなメリットと言えるでしょう。暗証番号タイプや、指紋認証など生体認証タイプであれば、そもそも鍵を持ち歩く必要がありません。スマートフォンと連動している電気錠なら、扉から離れていても子どもから連絡を受けて遠隔操作で電気錠を解錠することができます。ホテルなどでよく利用されているのがカードタイプの電気錠です。万が一利用客がカードを失くしてしまった場合、紛失したカードの使用停止や新しいカードの再発行が迅速に容易に行えるため安心です。ひと部屋につき複数枚のカードを作ることも可能なので、複数名で宿泊した場合でも1人ひとりがカードを持つことができ、部屋から閉め出される心配もありません。オフィスにおいて電気錠により入退室管理行えば、パソコン1台で誰がいつどの部屋に入室したのか把握し管理することが可能です。勤怠管理も同時に行うことができるため従業員の労働時間や時間外労働、休日の管理なども行えます。電気錠による入退室管理でオフィスの扉を一括管理ができれば、万が一大地震や火事などの災害が起きた際にもアンチパニック機能を利用することが可能です。アンチパニック機能とは、普段は電気錠を使用していても停電時に電気を使わないで簡単に建物の内側から鍵を開けられる機能のことを言います。アンチパニック機能を搭載した電気錠は、ドアの内側部分にレバーハンドルがついており、停電して電力がない状態でもハンドルを回すだけ内側から簡単に解錠することができます。そのため災害時に閉じ込められることなく、従業員の速やかな避難につながります。電気錠による入退室管理は火災報知器などとも連携することもできるため、オフィスだけでなく多くの人が集まる商業施設や医療機関、介護施設などで採用されています。

◎電気錠の選び方
一戸建て住宅やマンション、オフィスや医療機関など電気錠を設置する場所により適している電気錠は異なります。例えば、オフィスやビルなど特に人の出入りが多い場所では、カード型や指紋認証型の電気錠など高いセキュリティを保ちつつ、従業員がスムーズに出入りできるような電気錠がおすすめです。扉に電気錠を設置しようと考えている方は、おおよその予算を立てておくことも大切です。電気錠の価格は幅広く、製品代に加えて施工費や出張費などがプラスされるので、扉への電気錠の設置を依頼する際にはまず扉や電気錠の専門業者に見積もりを出してもらい、内訳を確認するようにしましょう。扉の電気錠取り付けにかかる期間は電気錠によって異なるため、どの程度時間がかかるのかを確認しておくことも大切です。また、扉に電気錠を取り付けた後に不具合が出た場合、アフターフォローがあるかどうかを事前にチェックしておくようにしましょう。優良な扉の取り付けや電気錠の設置業者が多いなか、見積り金額より高い金額を請求してくる悪質な業者が存在しているのが現状です。一般的な鍵の業者は依頼者から電気錠設置の依頼があった際は、現在の鍵や扉の状態を電話や現地調査などできちんと確認します。そのため、扉への電気錠取り付けを電話で問い合わせたとき、どんな種類の扉を使用しているのかなど詳しい質問せず、すぐに料金の話をするような業者には注意しましょう。電気錠など鍵の取り付けで多いトラブルとして、出張費やキャンセル料、追加料金といった予想外の費用を請求されることが挙げられます。扉や電気錠について豊富な知識と経験、そして確かな技術を持つカギ舎では、依頼者一人ひとりの要望に合わせて適切なプランを提案しています。また24時間営業で夜間でも電気錠や扉の依頼を請け負っているため、仕事があるため昼間に時間を取るのは難しいという方も安心です。
◎まとめ
セキュリティ性に優れている電気錠は一般家庭やオフィス、工場や医療機関などさまざまな場所で活用されています。電気錠には暗証番号タイプやICカードタイプなどが多くの種類があり、扉の鍵を開けるために都度バッグから鍵を取り出す手間や紛失の心配から開放されます。取り付けできる扉はさまざま種類がありますが、電気錠の設置には電気工事士の資格が必要となるため有資格者が多く在籍している鍵の専門業者であるカギ舎へお任せください。自宅やオフィスの扉に電気錠の設置を検討している方は、24時間365日対応可能なカギ舎へご相談ください!