自動ドアの鍵修理
今では店舗やオフィスなど、どこに行っても当たり前のように設置されている自動ドアですが、自動ドアの鍵の不具合が続いたり、急に自動ドアの鍵が壊れたりしたことはありませんか。自動ドアの鍵が壊れて鍵修理が必要になったときにすぐに鍵修理ができればよいのですが、業者の手配や部品の用意など時間がかかってしまうこともあります。自動ドアの鍵修理ができなければお客様や取引先などが出入りできないため、何日も不便な状態が続いてしまいます。今回は、自動ドアの鍵の仕組みと鍵修理が必要な自動ドアの不具合、自動ドアの鍵修理をしなくてすむように心がけておくことなどお伝えします。

◎自動ドアの鍵の仕組み
自動ドアとは、センサーで人や物を検知すると電気の力でモーターを動かし自動的に開く扉のことです。通電中は自動で扉の開閉をしますが、電源を切ると通常の引き戸のように手動で開けることが可能です。営業時間外など自動ドアを使用しないときは防犯上施錠をしなければならないため、自動ドアにも住宅などと同じように鍵が設置されています。自動ドアは一般的には横向きにスライドする引き戸の扉が上から吊り下げられている状態で、扉が前後にぶらつかないように床面にあるガイドレールという溝にはめ込まれて外れないような構造です。自動ドアの鍵は扉の下部に設置されていることが多く、一般的な鍵と同じようにデッドボルトと呼ばれるカンヌキで鍵をかける仕組みです。ガイドレールの中央から数センチずつの箇所に受け金具があり、デッドボルトは扉から下向きに出て受け金具との間に挟まることで扉が動かないように固定して施錠されます。この自動ドアの施解錠をするための鍵のひとつは「レバータンブラーキー」という古いタイプの自動ドアの鍵です。レバータンブラーキーは、鍵穴が前方後円墳のような形をしていて鍵が細長い棒状になっているのが特徴で、シンプルな構造なので防犯性があまり高くありません。鍵修理で交換する機会があれば防犯性の高い鍵に変更することをおすすめします。「シリンダーキー」は一般的な家屋などにもよく見られる、鍵穴に鍵を差し込んで回すタイプの自動ドアの鍵です。シリンダーキーは屋外側からは鍵を鍵穴(シリンダー)に差し込んで回し、屋内側からは「サムターン」と呼ばれるツマミを回してデッドボルトを動かします。しかし内側にあるツマミは自動ドアのガラスを割って手を入れると簡単に回すことができ、侵入されてしまう恐れがあるので外側・内側ともに鍵穴になっているものもあります。
◎鍵修理が必要な自動ドアの不具合
施設や店舗などのように多くの人が出入りするところに設置されている自動ドアは、使用回数が多く部品の消耗が早い設備です。住宅などの鍵と比較すると、経年によって鍵修理が必要な不具合が起こりやすいと言えます。自動ドアの鍵修理をするときは、メーカーや機種によっては自動ドアの扉を取り外さなければならないこともあり、費用や手間がかかる場合もあります。鍵修理が必要な自動ドアの不具合について、いくつかご紹介します。
○鍵が回りにくい
自動ドアの鍵が回りにくいときの原因のひとつに、鍵の内部に異物がつまっていることがあります。店舗などの自動ドアは片面が屋外に面していることも多いため、鍵穴にゴミやホコリなどの異物が混入しやすい構造です。こまめに清掃をすれば鍵修理をしなくても異物のつまりを防げますが、内部に異物が入り込んでしまったときは専門の鍵業者による鍵修理をおすすめします。鍵の知識がない人が内部の異物を取り除こうとして無理に工具を突っ込んだり鍵を力づくに回したりすると、シリンダーの内部や鍵本体を破損させる恐れがあります。鍵の中まで入ってしまったゴミやホコリをしっかりと取り除くためにはシリンダーを分解して洗浄する必要があるため、専門の鍵業者へ鍵修理を依頼しましょう。
○鍵が途中で引っかかって最後まで回らない
鍵が途中で引っかかって最後まで回らないときは、デッドボルトと受け金具が干渉しあっていることが考えられます。長年使っている間に自動ドアの扉自体にゆがみが生じて、自動ドアのデッドボルトが受け金具にきちんと収まらなくなったことが考えられる原因のひとつなので、自動ドアのゆがみを調整して本来の位置に戻すことができれば解消する場合もあります。

○鍵が空回りして施錠できない
自動ドアの鍵が空回りしてしまって鍵がかけられなくなったときは、シリンダー内部のカムという部分が破損している恐れがあります。カムとは、デッドボルトを動かすために支えておく金具で、鍵やサムターンがデッドボルトに接触しているカムを回すことで回転します。このカムが破損してしまうと引っかかるところがなくなるため、デッドボルトを回すことができずに空回りとなってしまうのです。カムが破損してしまった場合の自動ドアの鍵修理は鍵の交換になるので、自動ドアの鍵が空回りしているときは専門の鍵業者へ原因の調査と鍵修理を依頼しましょう。
○鍵がシリンダーに差さったまま折れた
鍵が回りづらいなどの不具合がある状態で鍵をかけようと無理に回していると、鍵がシリンダーに差さったまま折れてしまうことがあります。経年により劣化している鍵やシリンダーであれば、少しの力を加えても折れやすいことがあるので特に注意が必要です。鍵が差さったまま折れてしまったときに無理に引き抜こうとすると、まっすぐに引き抜けずに圧力がかかり、シリンダーの破損につながる恐れもあります。まっすぐに鍵が抜ければ鍵の複製だけですみますが、シリンダーを破損してしまうと鍵本体の交換など鍵修理をしなければなりません。鍵が差さったまま抜けなくなったときは自分で引き抜こうとせず、専門の鍵業者へ鍵修理を依頼しましょう。
◎自動ドアの鍵修理で日頃から心がけておくこと
自動ドアの鍵は、日頃からメンテナンスをしておくことで鍵修理をしないでも長持ちさせることが可能です。屋外に面して設置されていることが多い自動ドアの鍵は扉の床面に近いところにあることが一般的なのでゴミやホコリがたまりやすい環境です。普段から、こまめにシリンダーのまわりを拭いたり、自動ドアのガイドレールにたまった砂やゴミなどを除去したりしておくとよいでしょう。自動ドアの鍵を使用しているなかで「回りにくい」「固くなった」など鍵がスムーズに動かなくなったときは、無理に力を加えて回そうとすると鍵が壊れてしまう恐れがあります。またサムターンのツマミ部分が回しにくいからと、ペンチなどの工具を使って回しているとサムターンの破損にもつながります。自動ドアの鍵に違和感や不具合を覚えたら早めに専門の鍵業者へ調査や鍵修理を依頼しましょう。日ごろ自動ドアの鍵を開け閉めする際に、鍵を自動ドアに差したままうっかり自動ドアの扉を動かしてしまうと、鍵が折れたりデッドボルトが破損したりすることがあります。自動ドアの扉を動かすときには鍵が差さったままになっていないかを確認する習慣をつけておきましょう。

◎まとめ
店舗や施設など多くの人が出入りする自動ドアは、急に使えなくなってしまうと営業ができなくなったりドアを解放したままにしなければならなくなったりと、非常に不便です。また自動ドアの不調や違和感をそのまま放置しておくと、症状がどんどん悪化して鍵修理に多くの費用や時間がかかってしまうかもしれません。自動ドアの鍵が回しにくい、固くなったなどの不具合が出はじめたらなるべく早めに専門の鍵業者へ調査や鍵修理を依頼することをおすすめします。カギ舎では自社の専門の作業員が自動ドアの鍵修理をおこなっておりますので、自動ドアの鍵の調子が悪く、鍵修理をしたい方はお気軽にお問い合わせください。